アイテムカード・118〜127




NO.118あゆのカチューシャ
コスト
能力お互いのプレイヤーはドローフェイズに引く枚数を2枚増やす。
イラストこうちゃ
コメント あゆにはカチューシャがよく似合います。というより、あゆのトレードマークみたいなものですか。カチューシャと羽根つき鞄を描いておけばとりあえずあゆに見えるとか、そういうことを言ってはいけません。しかしミトンの手袋でカチューシャを直すのは結構大変だろうなぁ……

 で、能力。まず誰でも思いつくのが[スクール水着名雪]とのコンボ。一見相手も同じ効果を得られるため無意味に見えますが、よくできた奇跡というのは毎ターン3枚引くということを前提に設計されているため、これが毎ターン5枚になると微妙に計算が狂ってくるのです。で、その状況でこちらは毎ターン5枚引いて5枚までスタック出来るという前提で設計された奇跡を使用するわけです。劇的に有利とは言いませんが、こういう地味な有利を重ねていくのも立派な勝利への道です。あるいは[浴衣あゆ]とのコンボも面白いでしょう。
 ですが、このゲームはそのルール上、手札が使い切れなくて困るということはほとんど起こりません。手札が増えたら増えたなりに使い切れるものなので、ちょっとこのカードを有効に使う奇跡は構築しづらいと思うのですが。


NO.119雪ウサギ
コスト
能力このカードが表になった時、エンドフェイズ終了時までいずれかのフィールドにスタックされている対象のキャラクターカードとして扱ってもよい。
イラスト猫間ことみ
コメント 大好きなお母さん。お母さんの思い出の中には、いつでもいてくれた雪ウサギ。ほら、こんなにたくさんの雪ウサギさんを作れたんだよ。だからお母さん、元気になって。
 皮肉な話です。舞はただ、母親ために雪ウサギを作れればそれだけでよかったのに。だけどその力が、結果として母親から安らぎを奪ってしまったのです。
 この力は、お母さんの元気な顔を見るために使いたかったのに。

 さて能力。基本的にこのカードは、コストを払って表にするカードではありません。バトル宣言で表にして、表になった瞬間に能力を使うなり何かをするカードです。バトルの相手をコピーして引き分けにするのもいいでしょう(引き分けにする=[佐祐理さん特製弁当]を使って勝つ)。

 しかしこのカードが真価を発揮するのは、キャラクターの特殊能力を増やすときです。任意のキャラクターカードがもう一枚増えるということですから、コピー元が強力ならばこのカードの価値も高まります。たとえば[小悪魔香里]でさらに1枚よけいに手札破壊をする、[パジャマ秋子]を増やして恐ろしいほどの枚数を引く、[おやゆび姫あゆ]を増やして効果を倍にする。かなりの便利カードと言えましょう。

 そして面白いのは、相手のフィールドにあるキャラクターもコピーできること。これを応用すれば[天使あゆ]とのコンボで相手のキャラクターカードを破棄できますね。どうです? あゆ中心の速攻一掃型に入れてみては。


NO.120天使人形
コスト羽・羽+3
能力全てのプレイヤーは、イベントコスト、アイテムコストを0として使用することができる。このカードはアイテムコストを支払う以外の方法で発動可能状態になった場合、表向きにスタックされている間、効果を発動しない。
※エラッタ適用後の文章です。
イラストゆきみだいふく
コメント 何でも望みが叶う人形。ただし叶えてくれるのは全知全能の神様なんかじゃなくて、まだちっちゃな子供の祐一くん。もちろんあゆにはそれで充分でした。一緒に時を過ごしてくれる友達、心にぽっかりと空いた空洞を満たしてくれる人。ところが。
 約束を忘れ、全ての思い出をなくした祐一。もちろん、約束を叶えてくれた天使の人形も遠い昔になくしたまま。もしこの人形を今あゆが手にしたら、何を願うでしょうか。何を願うためにあゆは探し続けたのでしょうか。あるいは祐一くんが手にしたら、この人形に何を願うでしょうか。そして実際に手にしたとき、彼は何を思ったのでしょうか。全ての思い出を失った二人は人形を見つめながら思い出を取り戻し、新たな思い出となる日常へと歩んでいきます。その日常を、この人形はきっと微笑んで見守ってくれることでしょう。

 ところで香里、お前そんな探し物に付き合ってる暇があったら家に帰って妹の相手してあげなさいよ。

 さて能力ですが……エラッタのせいで、全ての可能性が閉ざされたカードです。コストとして5枚のカードを破棄。抜け道なし。それだけのカードを破棄して、さらに何かができる奇跡とはどのようなものでしょうか。しかもペイコストフェイズに表にしてるので、そのターン中にカードを追加スタックする事は困難。
 もちろん、何かの間違いでコストを払って表にできたら強力です。が、相手もこのカードの恩恵にあずかれるため、相手は大喜びでアイテム対策カードを使うことでしょう。もちろんこちらはあゆですから相手の手札を枯らすのはわけありませんが、対策カードを今引きされてもアウト。

 つまりこのカードを表にする前に相手の手札を枯らし、さらに表にしたらそのターン中に勝てということです。[ぶたさんのオルゴール]+[ウェイトレス舞]+[ものみの丘]で相手の勝利ポイントをゼロにする? いや、[ものみの丘]よりも[広がる世界]+[ジャンボミックスパフェデラックス]から[虚無感]連発だ。それならいっそ[祈祷]連発でいいんじゃないのか?
 たしかに夢は広がるカードです、何とかしてコストを払えれば。どうやればコストを払ったうえにコンボパーツを手許に残しておけるかは分かりませんが。


NO.121栞の常備薬セット
コストストール
能力このカードを破棄:対象のあなたの捨て札置き場に置かれているキャラクターカードを、あなたのフィールドのいずれかのラインの最後尾に表向きにスタックする。
イラスト待村たかきゅ
コメント ……そんなエピソードもありましたね、そういえば。なんだっけ、祐一が栞から痛み止めをもらおうとすると、栞はずらりと薬を並べて「左から順に『ほんの気休め』『何かと引き替えに痛みを止める』『何も分からなくなる』になってますけど、どれがいいですか?」なんて言うんだっけ(違います)。

 で、能力としては[奇跡の生還]とどっちがいいか迷うところですが、コストを払わずにカードを表にできるギミックがぎっしり詰まった奇跡ならこっちで、そうでないなら奇襲効果のある[奇跡の生還]を選ぶことになりそうです。基本的には[奇跡の生還]でしょうね。なぜなら1ターンに手札からスタックできるカードは3枚と決まっているため、その1枚をこのカードにするのが惜しい場合があるからです。それからイベントカードならいつでも使えるため、手札破壊への耐性もありますしね。

 しかしどちらにしろ問題となるのは、このカードで何をフィールドに戻すのかということ。[フリフリ栞]や[エプロン真琴]のような、戦闘要員でないキャラクターカードを戻すのが常套手段か。

 それから、この能力で出したカードは初めから表向きでフィールドにスタックされるため、「このカードが表向きになったとき」云々という能力は使えないので注意。具体的には[小悪魔栞]は手下を連れて来れませんし、[バニーガール舞]は誰もコピーすることが出来ません。


NO.122スケッチブック
コストストール
能力あなたのフィールドにスタックされている表向きの「栞」を1枚破棄:あなたのフィールドに表向きにスタックされているカードと同じ名前のカードをあなたの奇跡の中から探して、奇跡をシャッフルした後、あなたの奇跡の1番上に置く。
イラスト相田裕
コメント 真剣な表情の栞。モデルの祐一君が身じろぎでもしようものなら「動かないで下さい」と拗ねたような口調で……いや、ぴしゃりと「動かないで下さい!」なんてたしなめられちゃうかな? そんな口調が飛び出してきてもおかしくない、真剣な表情。でも栞、絵を描くときはスケッチブックをある程度は固定した方がいいと思うよ。いや、スケッチブックの側がぐにゃぐにゃと動いちゃきちんと描けないと思うのですが。それから栞、ストール羽織りっぱなしじゃ描きづらくない?
 ……これ、栞の絵が下手な理由が分かる絵ですよね。

 さて能力。このカードで[ウェイトレス栞]を破棄して別の[ウェイトレス栞]を持ってくることは可能なのでしょうか? できるならば相当面白いことになります。まあ出来ないにしても、コストとして栞の破棄を要求してるということは[ウェイトレス栞]を使え、ということです。あるいは使用済み[小悪魔栞]。この辺を破棄して、好きなキャラクターカードを引っ張ってくる。任意のカードを奇跡の中から引っ張ってこれるカードが弱いわけありません。

 ただ1枚目が出ていなくては意味がないので、その1枚目を出す方法をきちんと考えておきましょう。たとえば[小悪魔栞]で[巫女栞]1号を持ってきて、その[小悪魔栞]をコストにこのカードを起動、[巫女栞]2号を奇跡のトップに。

 ただ他のサーチ系カードと違って奇跡のトップに置くだけなので、実際に手札に入るのは次のターンになるのが少しネック。栞を引っ張ってくるなら[小悪魔栞]の方がはるかに即効性があるので、これを使って引っ張ってくるのは栞以外のカードにするのが賢明でしょう。具体的には[学生服名雪][ふだん着秋子]など、複数置くことに意味のあるキャラクターカードになりそうですね。
 とはいえ逆に言うと、いったん手札に入るということは[ウェイトレス舞]などの「表になったとき」能力のカードとは相性がいいということです。どうです? このカードで[赤ずきん栞]を増やしてみるというのは。


NO.123ジャンボミックスパフェデラックス
コスト
能力あなたのフィールドに裏向きにスタックされているカードを1枚破棄:あなたの奇跡の上から2枚のカードを引き、手札に加えてもよい。
イラストOGAI
コメント Kanonをプレイしていて、何故このシーンにCGがないとお怒りの方も多かったことでしょう。ていうか筆者自身がかなり怒り心頭に発してました。あんなに栞が楽しみにしてたパフェなのにね。そういえば『ONE』の時もパフェの絵ってなかったんだっけ。なぜだ。……原画さんが、あんな複雑な造形の物質を上手く絵に出来なかった方に一票(失礼な)。

 さて、カードとしてはかなり面白い部類にはいるでしょう。1枚破棄することによって2枚引ける。しかも永遠に。何かおかしくないか? ……と思っていろいろ考えてみたものの、破棄できるのが裏向きのカードだけだというのがネックですね。[ぶたさんのオルゴール]や[転倒]と組み合わせたり、[もーもー真琴]を導入してみたり。
 ……とにかく、引いた2枚のカードを使って裏向きのカードを1枚用意できれば、あなたは奇跡を最後まで引ききることができます。さあチャレンジしてみましょう。
 ちなみに筆者が思いついたのは[ジャンボミックスパフェデラックス]+[ぶたさんのオルゴール]+[ネコミミあゆ]+[ふだん着秋子]+[学生服名雪]これであなたは毎ターン2枚余計に引けます。……実戦的かどうかは不明。

 もちろんコンボにこだわらずに、単に役に立たなくなった[天使佐祐理]や[イチゴサンデー]を有効活用するため保険で入れておくという使い方もあり。……と言うより、そっちの方が強そうな気がする。


NO.124ブタさんのオルゴール
コスト
能力このカードが表向きになった時、メロディカウンターをこのカードの上に2個置く。
メロディカウンターを1個破棄する:対象のあなたのフィールドのいずれかに表向きにスタックされているカードを裏向きにする。
イラスト猫間ことみ
コメント はて、Kanonにこんなエピソードありましたっけ? 覚えてないなぁ。 ともあれ、のんびりボンヤリしながらオルゴールの音に聴き入る佐祐理さんですか。もちろん舞と一緒に聞きながら、特に何もない暖かな午後の日を過ごすわけですね。何もない平和な日々、それこそが佐祐理さんと舞の二人に必要なものです。

 さて能力ですが、上手く使うと実に凶悪な動きをします。まず最初に知っていて欲しいのは、カウンターのひとつ目を使って何らかのカードを裏にする。そしてふたつ目のカウンターを使ってこのカード自身を裏にしてしまうと、もう一度この能力を使うことができるということです(もちろん、アイテムコストを何とかする必要があります)。

 たとえば[小悪魔栞]と組み合わせれば、あっという間に[ウェイトレス栞]3枚を捨て札置き場に送り込める。それから[花嫁のヴェール]でアイテムコストを軽減すれば、自分のフィールドのカードを全て裏にすることも可能。そうして裏にしたカードは[ジャンボミックスパフェデラックス]で手札に変えてしまうといいでしょう。あるいは[エプロン真琴]で狙われたアイテムカードを裏にして逃げる。かなり縦横無尽な動きを見せることのできるカードなので、防御的な奇跡では充分考慮の対象となるカードでしょう。

 ただし、[ジャンボミックスパフェデラックス]のようなカードでもない限り、複数あっても持て余すだけなので入れる枚数には充分注意すること。あからさまなコンボでもない限り、3枚は入らないのではないかと。


NO.125ホラー映画のチケット
コスト
能力カードがフィールドから破棄された場合、破棄されたカードのコントローラーは奇跡の上から1枚のカードを破棄する。
イラストさいとうつかさ
コメント ホラー映画と知って腰が引け、動転したあげくに鞄を下ろすことも忘れて席に着いてしまったあゆ。室内では手袋を脱ぎましょうね。
 で、映画が終わった後にあゆは「面白かったねっ」とか言い出すのでしょうか。……見てたのか?

 さて能力。フィールドからカードを破棄したらペナルティとなるわけですが、これがどれだけ相手にブレーキとなるかは疑問。もちろん真面目にフィールドのカードを破棄してアイテムを多用する相手([小悪魔栞]+[ぶたさんのオルゴール]のように)には効くのですが、そうでもなければおまけのペナルティ程度ではないのでしょうか。たしかに[天使あゆ]や[森の大木]のような大量虐殺を行うカードとの相性はいいのですが、だからといってこのカードで奇跡のトップから破棄できるカードは多くても6枚がいいところ。それはそれで強力なのですが、そもそも相手のフィールドからいっぺんに6枚ものカードを消せたら、その時点で勝負は決まったも同然です。
 個人的には、このような一掃目的なのか山札破壊目的なのか、目的が曖昧なカードの評価は低いです。

 ちなみに「破棄」と「勝利ポイント置き場にカードを置く」とは別の行動なので、バトルに勝利した場合は奇跡のカードを破棄する必要はありません。つまり[フリフリあゆ]+[巫女名雪]でのロックと相性は悪いので注意。


NO.126夜食セット
コスト
能力全てのプレイヤーは本来のバトルフェイズの終了後、もう一度バトルフェイズを行ってもよい。
イラストさいとうつかさ
コメント 舞はきちんと箸を持てるようです。いやこのゲームで箸をきちんと持てなさそうなのは真琴ぐらいのものですが。あゆは微妙だなぁ。ばってん箸になってたりすると、それはそれでなかなか説得力のある風景。

 さて能力。バトル型および一掃型がコンボ系に対抗するには、ほとんど必須と言っていいカード。もちろんスートが剣なので、基本的にはバトル型が使うものです。通常最速でも7ターンかかる勝利への道のりが、最短4ターンに。もし何かの間違いで複数展開したら、もう訳が分かりません。コンボパーツは消されていく、バトルでは勝てない。
 つまり逆に言えば、コンボ系は相手がこのカードを出してきたら何をおいても破壊しなくてはいけません。つまり、アイテムを破棄できる[エプロン真琴]あるいは[大運動会]は絶対に入れねばならないカードとなるでしょう。

 ……上は、バトルを自分から仕掛けてこないコンボ型を相手にしたときの場合。それ以外の場合では、この能力を上手く使うのは難しいです。なにしろ相手と自分どちらも同じ効果を得られるわけでして、最悪なのが同奇跡戦。このゲームはバトルを仕掛けた側が極端に有利なので、奇跡の中身が一緒ならば、大抵はターン進行中のプレイヤーが勝利します。すなわち相手のターンをどうやってしのぐかが課題となりまして、その返答としては[フリフリ栞][つかの間の休息]がいいでしょう。この2枚の効果は「このターンのバトルは引き分けとなる」。すなわち2回目のバトルも引き分けです。

 ところで、このカードには夏コミ2日目に無料配布していたプロモーションカードで[Midnight Snack Set]というコンパチカードがあります。奇跡構築のルールは「同じ名前のカードは3枚までしか奇跡に入れてはいけない」なのですが、[夜食セット]と[Midnight Snack Set]は同じ名前と見なすのでしょうか? もし別の名前ってことなら、このカードを6枚奇跡に投入できるわけですね。まあ同じ名前だと思いますが。

後日追記・[夜食セット]と[Midnight Snack Set]は、構築において同一カードとみなされます。したがって、合わせて3枚までしか入れられません)



カードリストに戻るアイコン
トップに戻るアイコン