アイテムカード・109〜117




NO.109佐祐理さん特製弁当
コスト
能力バトルが引き分けになった時、このカードのコントローラーが勝利する。お互いのプレイヤーがコントロールしている場合、佐祐理さん特製弁当を多くコントロールしているほうが勝利する。同数ならば引き分けになる。
イラスト金澤尚子
コメント ビニールシート、水筒にはお茶。毎日遠足のようなお弁当を階段の踊り場で広げる佐祐理さん。過去に色々あったようですが、佐祐理さんの本質ってやっぱり「天然」ですよねぇ。
 ……そういえば思うんだけど、Kanonってこの手のゲームには必ずいる「料理が下手な女の子」がいないんだよね。いや真琴は出来ないだろうけど、そもそも真琴は料理したがらないから考えなくてよし。さすが、食べ物に執拗に言及したがるメーカーはひと味違う。

 さて、イベントカードのベストカードは[虚無感]だと私は言いました。ではアイテムカードのベストカードは? ちょっと悩むところですが、これだと考えます。
 まず、単純に出しただけでバトルが引き分けならば勝ち、つまり簡単に言うと最終能力値が共に5ならばこちらの勝ち。すなわちこちらのキャラクター全ての能力値に+0.5されるとでも考えればいいでしょう。
 しかし、意図的に引き分けを狙うことによってこのカードの能力は真に危険なレヴェルまで高まります。たとえば[フリフリ栞]の能力は「このターンのバトルで、あなたは勝利する」と書かれているも同然、[秋子さん特製ジャム]は最強アタックカード。
 そして、コストは何でもいいから1。これは自分からバトルを仕掛ける奇跡なら、どんな奇跡にも3枚入っていいカードではないでしょうか? ……当然相手も使ってくるでしょうから、何らかの方法で無力化できるようにしましょうね。


NO.110ピロシキ
コスト
能力【レゾンデートル】真琴
このカードの1つ前にスタックされているキャラクターカードはそれが真琴なら全てのバトル能力値を+2、他のキャラクターの場合全てのバトル能力値を+1する。ピロシキは属性敏捷 スート雪 対パワー4 対敏捷4 対感性4 対魅力4 対不思議4 のキャラクターカードしても扱う。
イラスト佐倉千歳
コメント 結局何者だったんでしょうね、ぴろ。ここまで伏線張っておいて「実はただの猫でした」なんて言ったら、それはそれで驚く。すごい驚く。

 で、能力。名雪を弱くしたりはしないようで残念。猫なんだから、名雪は全能力−1とか言っても納得はするぞ。バランスが取れてるかどうかは知らないけど(無責任)。

 で、カードとしては、さすがにレゾンデートルを持ってるだけあってかなりの強力カードです。真琴の後ろに都合よく置けることが何度あるかと考えると難しいので、フィールド上を動ける[ブルマあゆ][ブルマ名雪][スパッツ栞]辺りを+1だけ強化すると考えた方がいいかも。ただし、フロントに行ってしまったら相手のカードを強化することになってしまうので、何とかこのカードを処分する手段も奇跡に仕込んでおきましょう。それには[先回り]がお勧めですか。再使用が効くし。


NO.111赤いビー玉
コスト時計
能力相手はバトルにおけるスートボーナスを得る事が出来ない。
イラスト猫間ことみ
コメント だから名雪シナリオのことなんか覚えてないんだってばよぅ。祐一君が子供の頃に名雪にあげたんだっけ?
 しかし名雪、制服のまま横になったらしわになるぞとか、このカエルのぬいぐるみが可愛いのですか名雪は、などとなかなかツッコミどころの多いイラストでありますが、それでも名雪のぼんやりとした笑顔が可愛いのでそんな私の小賢しいツッコミなど無力ノーパワー。
「ほら、小さな頃祐一にもらったビー玉。大事にしてたんだ」
 ベッドに横たわりつつ(この髪の広がり方はそうだと思うが)そんな感じでほにゃっと微笑む名雪。その破壊力は[チャームフィールド]どころの騒ぎではありません。

 さて能力。デタラメです。バトル型の奇跡は、相手にこれを出されたら根本的に成り立たなく可能性すらある、凶悪カード。
 バトル型の奇跡は、一般的に言ってスートで毎回+1か+2を得られるように構築されています(というか、そうすべきです。スートボーナスは使い減りがしないのですから)。ところがこのカードを出されたらその+1や+2が得られなくなり、普通に戦えば勝ちなのに、これを出されたおかげで[パワーアタック]を使わなければ勝てなくなることも起こるでしょう。
 つまりバトル型名雪が、相手とがっぷり四つに組んでバトルの応酬をする場合にはほぼエンドカードとも言えるカードです。もちろんそうならないときは無駄カードになるのですが、それでも同キャラ戦で無意味になる[イチゴサンデー]に比べて無駄カードになる確率が少し低いので、充分投入していいカードでしょう。

 問題は[イチゴサンデー]を入れてさらにこれを入れた場合、相手がバトルをしない場合に無駄カードが多くなってしまうこと。個人的には[ジャンボミックスパフェデラックス]で保険をかければいいと思いますが、なんにせよアイテムがあまり多くなるのも考えものなので投入枚数は慎重に決定しましょう。
 筆者なら[イチゴサンデー]よりもこちらの方に軍配をあげます。


NO.112舞踏会用ドレス
コスト
能力【レゾンデートル】舞
全てのキャラクターカードの全てのバトル能力値を2にする。
イラストこうちゃ
コメント 舞踏会用ドレス。ドレスって『バオー来訪者』だっけ?(ばかやろう)
 そんな寒いギャグはともかく、舞踏会に行った舞。たしかに見た目麗しいしスタイルはいいし、そこに目を引くような位置に配置されたチョーカーによってさらに強調されたセクシーな胸元が俺の視線を捕らえて離さないんだ離さないんだよぅハァハァハァハァ
 ……えーと、ともかくそんな状況なので注目の的にはなりますが、当人が無愛想だからやっぱり壁の花だと思うんだけどなぁ。
 しかし佐祐理さんでも祐一君でもいいから、前髪をちゃんとセットしてあげて下さい。当人は絶対気にしそうにないからなぁ、ただでさえきつい目つきがもっときつくなっちゃうよ。

 さて能力。ちょっと古いMTGプレイヤーなら、このカードがどれだけルールに混乱をもたらすか予想はつくでしょう。もちろんそのことは折り込み済なので、ちゃんとQ&Aで回答されています。まずこのカードが表になるより前に使われたカードおよび能力は全て無効。そしてこのカードより後に使われたカードおよび能力は全て有効。さらにカウンターはいつ置かれたにもかかわらず全て有効。スートボーナスも全て有効。
 ということは、このカードを表にした後に[舞の剣]を出せばほぼ無敵です。名雪&舞で奇跡組んでいるならなら[イチゴサンデー]でも可。舞&真琴なら[味噌汁風呂]。さらに、全てのキャラクターカードがバトルでは等価となる(例外もいくつかあるが)ので[佐祐理さん特製弁当]は素晴らしい働きを見せます。
 レゾンデートル持ちなので舞を濃く入れた奇跡でなければ怖くて入れられませんが、逆に舞中心の奇跡であれば、これをキーカードにした奇跡も作れそうです。特にジャム弁当(俗にいう「イーブンコントロール」)に入れると面白い、かも。


NO.113鈴のついたゴム紐
コスト
能力相手はイベントコストを支払う時に通常のコストに加えてキャラクターカードを1枚多く破棄する。
イラストMeeK
コメント ちりんちりん……ちりんちりん……
 いかん、ちと目頭が熱くなってしまった。……ごめんなさい、このシーンを茶化す胆力はないです。

 したがって、いきなり能力の話に入ります。……どうしてこのカードの能力がここまで極悪なのでしょう。一見[栞のストール]と似てますが、パワーが全く違います。アイテムを使わない奇跡はあるかもしれないけど、イベントを使わない奇跡はまずない。アイテムはコストを払わない方法があるけど、イベントにはそれがない。しかも恐ろしいことに、このデメリットを受けるのは相手だけ。もはや何が何だか分かりません。

 唯一の救いは、コストが猫スートに制限されていること。しかし相手が猫スートを使う奇跡の場合、常にこのカードが出てくる危険性を考慮すべきです。こちらの使う奇跡のタイプによっては[味噌汁風呂]を放置してでもアイテム除去を温存する必要があるかもしれません。


NO.114木刀
コスト
能力このカードがスタックされているラインの、相手側のラインにスタックされているキャラクターカードは全てのバトル能力値を−1する。
イラスト高岡基文
コメント スカート短いぞ、舞(最初に目をつけるとこがそこかよ)。ていうかもともとこの制服自体がそうなんですが、このスカート丈じゃ絶対座れないって。そんなわけでゲーム中で最初に制服を見たときに「……どこの風俗だよ、こんなカッコ」などと呟いてしまう筆者。しかもその服を着たままDDRをやってしまう佐祐理さん(余談ですが、この前新宿のゲーセンにこの制服を着てDDRやってる人がいました。そっか、佐祐理さんって男の人だったんだね)。
 そしてそんな制服が、標準よりスカート丈の短いこのイラスト。さらに言うと、木刀を持っているので戦ってるわけですよ。もちろん戦ってる最中にスカートの裾なんか気にしてもいられないからいいんですが、戦ってるとしたら両足が揃ってるのが実に不思議なお話。
 え? 舞の表情? 凛々しいね。以上。

 そんなわけで能力。これをスタックしておけば、相手はおそらくその該当ラインにキャラクターカードをスタックすることを避けるようになるでしょう。そうなればしめたもので、横・斜めのスートボーナスが成立しなくなります。これはスートを利用する単キャラ奇跡(スートをひとつに絞って大量投入した奇跡。「単スート」でなく「単キャラ」なのは語呂の問題)にとっては致命的ともいえまして、相手に負ける前提のスタックを強いるか、思うようにスタック出来なくてじり貧かの二択を迫れます。しかもコストにスート制限がないので、誰が中心の奇跡にも入る。かなりの優良カードといえましょう。

 ただ、2回しか使えないとはいえピンポイントで相手を弱体化させる[日本刀]があるので、どちらを使うかで悩むことになりそうです。筆者としては、サポートカードを他に入れるという前提で[日本刀]に軍配を上げます。まあ[スパッツ栞]と組み合わせればこのカードも超A級カードになるのですが。


NO.115アリクイのぬいぐるみ
コスト
能力全てのバトルは対パワーのバトル能力値で行う。
イラスト金澤尚子
コメント これが、佐祐理さんが夜の学校にのこのこと現れた時に持ってきたぬいぐるみでしょうか。……佐祐理さん、舞が夜の学校で何かをしてるって知ってたんなら、すべきことはもっと他にあったでしょうに……

 ともあれ、このカード。イラストに騙されてはいけません、このカードを使うことによって得をするのは舞でなく真琴です。真琴および美汐は、他のキャラクターに比べてパワーが高く設定されていますからね。
 逆に一番損をするのは名雪。ということは、コストにスート制限がないため、あなたの使う奇跡がバトルで勝つことを目的としている場合は、キャラクターが誰であれ名雪対策としてスペアカードに投入しておくといいかもしれません。……あ、もちろん自分が名雪を使ってない場合ね。


NO.116日本刀
コスト
能力このカードが表向きになった時、カウンターをこのカードの上に2個置く。このカードの上にカウンターがなくなった場合、このカードを破棄する。
0:カウンターを1個キャラクターカードの上に移す。カウンターが乗っているキャラクターは全てのバトル能力値が−1される。この能力は1ターンに1度しか使えない。
イラスト攻牙沙
コメント ……なぜこんなものを持っている、舞。銃刀法がどうとかそんなことを言っちゃいけないのでしょうかねぇ、やっぱり。ところで舞シナリオのラストシーンって、その後を考えるといろいろ大変ですよね。学校に変死体が一つと精神錯乱状態の男が一人、しかも死体となった少女は普段つけたことのないアクセサリー(そのようなものをつける子ではないのに)をかぶり、四肢は傷だらけ。捜査は迷宮入りか?

 ともかくそれはそれとして、カード能力。もちろんバトルをする奇跡が相手を威嚇するために使うものです(実際にカウンターを使うことは少ないかも。理由は[レオタード舞]参照)。+1を一回しか使えない[レオタード舞][ドレス佐祐理]に比べると強力と言えるでしょう。1ターンに一度しか使えない? 能力値2ポイント差がつくバトルというものはあまりないと思うのですが。
 そしてコストにスート制限がないので[ネコミミ美汐]のようなサブキャラカードのサポートにも使えるし、カウンターが消えればこのカード自体破棄されるので、このカードがバトルをしてしまう危険性も少ない。
 バトル型でパンチが弱いと思ったら導入を検討するべきでしょう。特に、効果的な強化手段がない栞とあゆのバトル型にとってはなくてはならないカードかもしれません。

 ところで、このカードで移動できる「カウンター」とは、このカードによって発生したカウンターのことだけを指すのでしょうか? いや、これ使って[赤ずきん栞]から発生したお使いカウンターを飛ばせたら強いなぁ、と。


NO.117ウサギさんのカチューシャ
コスト剣+1
能力全てのプレイヤーはバトルを起こす際に自分の手札かフィールドからキャラクターカードを1枚破棄しなければならない。
イラストあさると彪
コメント これを身につけていれば、可愛い女の子に見えると名雪から渡されたカチューシャ。ていうか名雪、なぜそんな物を持っている。いやたしかにこのカチューシャ、舞のキャラクターには合わないけど名雪のキャラクターでもないだろ。
 ところでこのアイテム、能力を考えると実に面白いことを言っていますよね。このカチューシャを身につけていれば、女の子っぽく見える。女の子っぽく見えるなら、戦いがしづらくなる。舞、もう戦わなくていいんだよ。なぜなら舞は可愛い女の子なのだから。普通の女の子なら、戦わずに済むのだから。

 でもKanonTCGの世界では、舞は戦わなくてはいけません。戦わない舞は役に立ちません。飛べないブタがただのブタであるように、戦わない舞はただの無愛想少女です(しかも精神年齢はやばいほど低い)。にもかかわらず、何ですかこのカードは。戦わなくてはいけない舞なのに、バトルをするたびにコストを要求する。たしかに相手側にもこのデメリットはあるのですが、それこそバトルをしない奇跡など山のようにありますし、コストを払ってバトルをするということは、そのバトルで勝てる自信があるということです。コストを払ってまで負けるバトルをしに来る人はいないでしょう。

 結局のところこのカード、舞でなく栞を使ったコンボ奇跡が時間稼ぎに使うカードと考えるのが妥当では。これがあれば[夜食セット]を出されても毎ターン2回の戦闘はされづらいし、自分から戦闘をしなければこのような全てのプレイヤーに影響を与える能力もデメリットではない。そしていざ準備が整ってから戦闘するときになれば、コストは手札から[ウェイトレス栞]を捨てればよろしい。



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