NO.73 | 妨害される安眠 |
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コスト | 時計 |
能力 | 対象のプレイヤーの勝利ポイントを永続的に−1する。(勝利ポイント置き場に置かれているカード1枚を相手の捨て札置き場に置く) |
イラスト | 金澤尚子 |
コメント | 猫さんのパジャマとカエルさんのシャーペン。この絵でカード名が[妨害される安眠]というのはかなりアレですが(一緒に勉強しようって言い出したの誰よ……)、それでも平和そうな寝顔が見れるので良しとしましょう。うむ、名雪には寝顔が一番よく似合う。……笑顔の可愛い女の子と、寝顔の可愛い女の子。どちらが好きですか? で、能力。低コストで相手の足を止められるという一見ありがたそうなカードですが、実はそうでもありません。相手が勝利ポイントによって勝つことを目指した奇跡なら効きますが、勝利ポイントを稼がない奇跡、つまり一掃型やコンボ型ならこのカードはただの紙くずです。そしてそのような奇跡は、決して珍しくありません。したがって、ちょっとリスキーすぎて奇跡には入らないんじゃないでしょうか。スペアカードに用意する? でもスペアカードの枠は9枚と少ないので、そこにもちょっと居場所はないと思われますね。 ところで「相手の捨て札置き場に」というのは「そのカードのオーナーの捨て札置き場に」の間違いでしょうね、いくらなんでも。……うん? このカードを自分に使うことってあるの? ありますよ。まず間違ってバトルで勝利してしまった[ウェイトレス栞]を再利用できるようにしたり、[新たな出発]の威力を上げたり。それに[反撃]で跳ね返されたりもしますしね。 |
NO.74 | 虚無感 |
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コスト | 時計 |
能力 | いずれかのフィールドにスタックされている対象のカードをオーナーの手札に戻す。 |
イラスト | 高岡基文 |
コメント | 個人的意見ですが、名雪シナリオの後半ってつまらないと思う。だからこの絵にも……ごめんなさい、コメントなしです。このシナリオに関するコメントを読みたい方は、肌ゲーの評論屋さんまでお越しを。 ですが、カードとしては超一流。このゲームで最強のイベントカードは何か? そう聞かれたら、筆者は迷わずこれだと答えます。それほど強い。バトルが負けそうだったら相手のキャラクターを戻す(それでも負けるなら使わなければいい)、[巫女名雪]ロックなんか怖くない、[花嫁のヴェール]を戻されれば相手はきっとやる気なくすはずetc,etc……表だろうか裏だろうか、キャラクターだろうがアイテムだろうが関係なく戻せますし、戻すだけなので自分のカードを守るにも使える。攻めてよし、守ってよしのまさしくベストカード。これのコストが時計×1だというのは実に詐欺くさい。 |
NO.75 | 奇跡的再会 |
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コスト | 羽・羽 |
能力 | このカードを使用した次のターンをあなたのターンにする。 |
イラスト | 野々原 幹 |
コメント | ネコミミあゆ。いや単なるラストシーンの帽子をかぶったあゆなのですが、アニメ絵って髪型が変わるともはや誰だか分からないんだよな。ていうかそもそもこの帽子って全く似合ってないという厳然たる事実がそこにあるのですが、床屋が失敗したんじゃ仕方ないかな。……あゆあゆって床屋行ってるんだね、美容院でなく。 さて能力ですが、ティーアイ東京さんのHPによるとこのカードにはエラッタが出てるようです。ですが、どんなエラッタが出たのかどこを調べても分かりませんでした。というわけでエラッタに関してはとりあえず脇に置いて考えます。 単純に自分のターンを一つ増やす。もちろん超強力です。たしかにカード3枚を消費しますが、バトルをからめて一掃を狙うという、あゆの基本的な戦い方をしている限りはメリットだらけです。一掃型が1ターン目にこれを打ったら? そう、勝ちも同然。 ただ、やはりカード3枚というコストは大きいです。もちろんそれだったらコストを消すカードとのコンボで使うのが強いということでして、参考として[花嫁のヴェール]から毎ターンこれを打つというコンボ奇跡があることは述べておきましょう。 さて[奇跡の生還]の時に書き忘れたんですが、このゲームはルール用語に「奇跡」って言葉を持ってるんだから、カード名称に「奇跡」って言葉使うのやめて欲しいなり。混乱するってば。……そもそもKanon自体が「奇跡」って言葉を濫用しているという事実はナイショ。 |
NO.76 | 永遠の別れ |
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コスト | 羽・羽 |
能力 | アイテムカードかイベントカード、もしくはキャラクターの名前を1種類宣言する。対象のプレイヤーは手札を公開し、その中にある宣言されたカードタイプのカードをすべて破棄する。 |
イラスト | いのうえとみい |
コメント | 祐一君が真琴にうつつを抜かして「ちりんちりん」などとやっていたものだから、あゆとの別れがやってきてしまいました。しかも永遠の。あゆはこれから先、どうなってしまうのでしょうか。そして栞は、舞は。彼女たちを助けられるのは世界でただ一人、祐一だけなのに。 それはともあれ、能力。強力な手札破壊。たしかにこちらの損失がカード3枚というのは痛いし、ハズレの時もある。ですがそれを差し引いても、相手のキーカードを根こそぎ落とせる可能性があるのは大きいです。 とはいえこのカード、リスクも大きい。なにしろ相手のカードを常に見るシステム([弓道着名雪]が一番いいか?)でも作らない限り、ハズレの可能性は常につきまといます。……ですが、それがどうした? ゲームがスタートして何ターンか経てば、相手の奇跡が誰をキーカードとして使ってて、イベントやアイテムにどれだけ頼ってるかは推理できるでしょう。逆に言うと、その推理が出来ない人はこのカードを使わない方がいいのではないかと。 |
NO.77 | 運任せ |
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コスト | ストール |
能力 | カードの名前を宣言する。そのカードが出るまであなたの奇跡をめくりカードを破棄する。そのカードが出たら手札に加える。 |
イラスト | たなかかつみ |
コメント | モグラ叩きで0点。……たしかにそりゃ、見たことないよなぁ。栞って反射神経が弱いうえに要領悪いから、目で追って出てきたところを叩こうとするんだけど間に合わない。いっそこのカードが示してるように「運任せ」というわけで出てきそうなところをぽこぽこ叩いてた方が、まだマシな点が出そうなものです。……まあ、そんなやり方の出来ないところが栞の栞たるゆえんなのですが。 さて能力。強力サーチ手段です。このカードを使用することによって、確実に目的のカードを手に入れることができる。問題は、そのカードを手に入れるまでに破棄されてしまうカードです。ちょっと考えてみましょう、このカードを序盤に使ったとして、奇跡の残り枚数が50枚。その中に目的のカードが3枚あるとすれば、平均17枚ほどのカードが無駄に破棄されてしまう計算になります。この犠牲をどう見るかですが、すなわちその手に入れたカードがどれほどのものか、ということに左右されます。 たとえば相手は後手にも関わらずカードを2枚しか初期スタックしていない場合。これはもう何の躊躇もせず[虚無感]や[大手術]を手に入れるべきです。それで勝ちなのですから、たとえ残りの山札が0枚になっても何の問題もない。 つまりそういうことです。そのカードを手に入れれば、どれぐらい勝利に近づけるか。すなわちコンボ系が最後のパーツを手に入れたり、一掃型がラストの[虚無感]を手に入れたりという分かりやすい状況になることが期待できる奇跡なら、投入する価値はありです。逆にちょっとした有利を積み重ねて勝利ポイントでじわじわと勝つ奇跡には、このカードの居場所はありません。 |
NO.78 | 奇跡の生還 |
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コスト | ストール |
能力 | あなたの捨て札置き場に置かれている対象のキャラクターカードを、あなたのフィールドのいずれかのラインの最後尾に表向きにスタックする。 |
イラスト | 佐藤明機 |
コメント | 2月1日、もはや今日死ぬか明日死ぬかと言うほどの重病人である栞。そんな彼女が、こともあろうか雪の降り積もる公園に置き去りにされました。……そんな栞が生きているなんて、これをこれ以外のどんな言葉で説明すればいいのでしょうか? なるほど、「奇跡の生還」です。 さて能力。もちろんバトルで敗北してしまったキャラクターや、破棄によって起動する能力を持ったキャラクターを再利用するのに使うわけです。たとえば[エプロン真琴][小悪魔香里][フリフリ栞]。また、[葛藤]や[巫女栞]を経由して直接捨て札置き場へ移動したキャラクターを引っ張るのにも使えます。 とにかく、一度使用したカードを任意で再利用できる能力は凶悪です。たしかに[栞の常備薬セット]のようにコストを軽減する方法には乏しいといっても、コストはストール。そう[ウェイトレス栞]を使用すれば恐ろしく凶悪な動きをするでしょう。何度でも蘇ってくる[巫女栞]はかなりの脅威です。 |
NO.79 | パワー具現化 |
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コスト | 剣+1 |
能力 | このカードを使用したターン、イベントカードのコストを全て支払ったものとしてプレイしてよい。 |
イラスト | 攻牙沙 |
コメント | 舞の「能力」で何かを具現化。……このイラストってウサ耳が妙に質感あるんですが、これを具現化するってことかしらん。 さてこのカード、スターターに付属のQ&Aによると相手も恩恵にあずかれるとのことですが、これは裁定が逆転していまして、イベントカードのコストを払わなくていいのは自分だけのようです(ティーアイ東京のHP参照のこと)。 もちろんこのカードは単体では何の役にも立たなく、この後に連発されるであろうイベントカードにこそ価値があります。したがってこのカードを使おうと思ったら、手札にイベントカードを貯めこむことになります。とはいえイベントカードを手札に貯めこむ手段はかなり限られている([セーラー服あゆ][巫女栞]ぐらいか)ので、ちょっと苦労しそうです。そしてそこまでしてイベントカードを手札に貯め込んだのに、このカードの使用に割り込みで[永遠の別れ]を食らってしまったら、男らしく投了しましょう。……まあ、実際にはこのカードを使用した後で[運任せ]か何かでカードを持ってくることになるのでしょうが。 ところでこのカード、イベントカードのコストを支払い済みとして扱うということは、もはや「イベントカードのコストを支払う時」がなくなると読めるので、相手の[鈴のついたゴム紐]は何のブレーキにもならなそうです。[天使人形]や[花嫁のヴェール]ではこうはいかない。 |
NO.80 | 広がる世界 |
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コスト | 羽 |
能力 | あなたの手札のイベントカードやアイテムカードを破棄してもよい。あなたの手札のイベントカードやアイテムカードを合わせて2枚破棄するごとにつき、対象のあなたの捨て札置き場に置かれているカードをあなたの奇跡の一番上に置いてよい。 |
イラスト | あさると彪 |
コメント | なぜこのイラストが「広がる世界」なのか理解に苦しみますが(効果を考えると、もっと分からなくなる。このカードの効果によって得るものは、未来を捨てることによって過去を繰り返せるということ)、ともあれスカートのままで得意になって木登りをしてしまうあゆあゆ。……なんつうかさ、このイラスト描いた人、上手いよね。いや微妙に隠れてるのよ、スカートの中身が。もちろん見る角度をちょっと変えれば見えるわけですが、それは我々には無理。じゃあ我々の分身たる祐一君はと言いますと、どうも高いところが苦手らしく、木に登ったあゆを見ることすらままならぬ気分らしい。くそう、使えない男め。 さて、能力。もちろんこのカードで再利用するのは、イベントカードかアイテムカードです。キャラクターカードの再利用なら他にいくらでも方法はあります。 ともあれ、このカード+コスト+捨てたカードという莫大なコストを払って、使ったカードの再利用。1枚を再利用するには4枚のカード、2枚を再利用するには6枚。たしかにそうまでして使い回したいカードもあるのは事実です。[道連れ][永遠の別れ]のようなカードは、3枚では足りないでしょう。しかし、じゃあ何を捨ててそのカードを入手するか、ということが問題になります。このゲームはキャラクターカードを大量に投入しなければいけないので、アイテムやイベントカードを入れられる枚数というのは低く制限されます。したがって、そのアイテムやイベントというのは、全てが重要なものになるのではないでしょうか? このカードのコストとして捨てるイベントやアイテムカードに不自由しない奇跡というのは、明らかに構築の時点で何かを見失っています。 カードの再利用は、スートが合えば[学生服名雪](+シャッフル機能)や[ショートパンツ栞](+サーチ手段)のような強力なものがあるので、よっぽど羽根スートに絞りたい場合以外にはちょっとお呼びはかからなさそうです。 |
NO.81 | 狭まる資本 |
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コスト | ストール |
能力 | 対象のプレイヤーの手札の内容を見てキャラクターカード以外のカードを1枚破棄する。 |
イラスト | 金澤尚子 |
コメント | 納豆パンプキンイカスミ苺パフェDXでしたっけ、これ。で、なぜこんなもを食べたいのかと聞くと「一度実物を見てみたかったんです、でも自分のお金じゃもったいないでしょ」なんて言うんでしたっけ(誰が知ってるんだよそんなネタ)。 まあよその漫画の話は脇においといて、カード能力いってみましょう(全く記憶にないんですよ、このエピソード。たしか喫茶店だかで名雪&香里に会って、名雪がすごくいい子だったり香里が栞のこと妹だって認めてくれたりってエピソードでしたっけ? パフェが出てくるのは)。 もちろんこのカードは[小悪魔香里]の下位互換です(カード消費量も少なく、破棄させるカードに制限もない)。このカードを入れるような奇跡なら[小悪魔香里]が既に3枚入っていることは当然です。ですが、それでは全く足りない場合がありまして、そのような場合にはこのカードの出番でしょう(羽根スートに手を広げれば[道連れ]や[永遠の別れ]のような選択肢もありますが、あまりスートを増やすのは賢い方法ではありません)。 この、キャラクターカードを破棄させられないという制限をどうとらえるか。個人的にはあまり大した制限ではない気がします。なぜなら手札中にあるキャラクターカードは、たいていの場合イベントコスト用です。ならばイベントカードを落としてしまえば、そのキャラクターカードを手札に抱えることが無価値になるというわけです。 ところでよく勘違いされるのですが、このカードを相手に向かって打ったところ[反撃]で跳ね返された。その場合、自分の手札を自分で見て、自分でどのカードを捨てるかを選ぶことになります。相手に手札を見せる必要すらありませんよ。 |