イベントカード・223〜228




NO.223猛特訓
コスト
能力あなたのフィールドにスタックされている対象の「舞」を手札に戻す。そのカードではないあなたのフィールドにスタックされている対象のキャラクターカードのバトル能力値全てに+4する。
イラスト佐倉千歳
コメント 木刀で人形相手に猛特訓を続ける舞。よくよく見てみると、口元が軽く微笑んでいます。その通り、舞のシナリオを語るときは悲劇性がよく語られますが、たとえば自分のうち下ろした木刀が実にいい音を立ててヒットしたとき、自分でも身震いするほど改心の軌跡を描いたとき。そんなとき、舞だって気分が良くないはずがないんですよね。そんな、なんでもないような日常での小さな喜び。舞はきっと、そんななんでもないところから笑う練習をした方がいいのだろうと思います。

 さて能力。舞を手札に戻す。もちろん戻す本命は[ウェイトレス舞]続いて[バニーガール舞]、つまり「表にしたとき」云々のカードでしょう。[雪うさぎ]を戻す場合もあり、かな? ともかくこれで[ウェイトレス舞]を戻すことが出来たのならば、この追加コストはコストではなくボーナスです。[ウェイトレス舞]を再利用できた上に、キャラクターカードの能力値+4。そしてうまくそのようなカードを戻せない場合でも、よっぽど一掃相手に押されているのでもない限りはそう重いコストではないでしょう。しかも[パワーアタック]と違って強化するキャラを選ばない。素晴らしい。筆者としては[パワーアタック]と全部交換してもいいんじゃないかと思うポテンシャルだと思いますが、いかがでしょうか。

 そうそう、このカードを自分のターンに使う場合、できるだけドローフェイズ中に使うようにしましょう。そうすれば、戻した舞をそのターン中に再度スタックできます。+4の能力値アップというのは、見えていても相手はどうしようもないはずですし。

 ちなみにこのゲームには、イベントや特殊能力の効果の解決が途中で不可能になった場合、その時点で解決を打ちきって以降の効果は発現しない、というルールが存在します。したがって、このイベントに割り込みで[ウェディングドレス名雪]などで戻したい舞を対象に取れなくされたら、手札に戻すことは出来ませんし+4の能力値アップもなくなります。ご注意を。


NO.224アレルギー
コスト
能力時計のアイコンをイベントコストとして持つイベントカードの対象の効果か、キャラクターネーム「名雪」のキャラクターカードの能力発動コストが必要な特殊能力の発動を打ち消す。このカードはあなたのフィールドに「ピロシキ」が表向きにスタックされていないと使用できない。
イラスト佐倉千歳
コメント「ねこー、ねこー……(ぐずっ)」
 感動のあまり涙を流す名雪(違います)。
 猫っ可愛がりという言葉がありますが、名雪のぴろに対する態度はそれ以上のものになるでしょう。ぴろをぎゅっと抱き上げてすりすりと頬をすり寄せて可愛がる、というよりぴろの感触を楽しむ。まあアレルギーで大騒ぎなのですが、もし名雪からアレルギーが無くなったと仮定しましょう。しかし猫というのは誇り高い生き物なので、そういう可愛がり方はけっこう嫌がります。
「ううっ、ねこー、ねこー」
 こんなに猫が好きなのに、どうして分かってくれないの? そんな雰囲気を言葉の節々ににじませながらぎゅっと抱きしめる名雪。その腕の中から逃げ出そうとするぴろ。
「ねこー、ねこー、ねこー」
「にゃー、にゃー、にゃー」
 ぴろが疲れて諦めるまでこの問答は続くのでありました。名雪は諦めないだろ、絶対。

 さて能力。レゾンデートル・ピロシキと思っておけばいいでしょう。で、ぴろはレゾンデートル・真琴です。つまりこのカードを使うには、二重のレゾンデートルをクリアする必要があります。

 もちろん素で[ピロシキ]を使うような奇跡がスペアカードに置いておくカードですが、ではこのカードを使って打ち消したいイベントあるいは特殊能力とは何でしょうか? 案外ありません。[虚無感][強靱な意志]ぐらいではないでしょうか? しかしこの二つのカードこそが強力なので、それをコスト0でうち消せるこのカードは「買い」といえます。[ウェディングドレス名雪][ウェイトレス名雪]を打ち消すこともできますし。

 とにかく真琴バトル奇跡はトリッキーな動きをするカードが少ないので、相手も目に見える情報で有利なら無警戒にバトルをしてくるでしょう。そこを迎え撃てるので、そういう意味でも使えるカードでは?

 結局のところこのカードの使い勝手は、二重のレゾンデートルをクリアできるかどうかにかかっています。[ウェディングドレス真琴]や[ウェイトレス舞]を使うような、確実にぴろを使えるような奇跡になら入ってもいいポテンシャルです。


NO.225パブロフの犬
コスト剣・剣
能力このカードを使用した次のターンの終了時に対象のプレイヤーは敗北する。
このカードは相手の使用した「主の教え」か「奇跡的再会」の割り込みにしか使用できない。
イラストくさなぎぼーの
コメント 寝起きなのかボンヤリした表情の舞。登校途中に佐祐理さんがなんか話してるわけですが、どうにも頭が働かなくてぼんやりと聞いてるだけ。で、どんな脈絡かは分からないけど佐祐理さんの台詞の片隅に「はちみつ」という言葉が出てきました。
「……はちみつクマさん……」
 おそらくそんな絵なのでしょう、これは。なんか舞ってすごく低血圧そうな感じがしますよね、主な活動時間は夜間だし。

 さて能力。「対象のプレイヤーは敗北する」……おい。もちろん使用条件は厳しいので無茶苦茶じゃないんですが、それでもこれ以上はないほど分かりやすい効果のカード。

 さて、いわゆるエターナル対策として舞奇跡がスペアカードに入れるのですが、このコストは重い。まあ舞奇跡は手札を抱える必要がある([戦士舞]用とか)とはいえ、常に剣・剣のコストを手札に抱えるのは少し厳しいかも。

 ですが、それでも3ターンとかそこら辺で決まるエターナルは怖いのでこのカードはスペアカードに3枚投入しなければおそらく始まらないカードとなるでしょう。本当にエターナルだらけならば、いっそメインから入れるというバクチに出てもいいかも? 使用するチャンスに恵まれなかったら[戦士舞]のコストってことで。

 ちなみにエターナル側はこのカードへのさらなる対策として[反撃]を投入してくる可能性があります。そこまで読み切っているならば、メインから[僧侶佐祐理]を入れておきましょう。手札破壊対策にもなりますしね。


NO.226ちょっぷ
コスト
能力いずれかのフィールドに表向きにスタックされている、対象のアイテムカードを破棄する。カード1枚をあなたの奇跡から引き、手札に加える。このカードはあなたのフィールドに「ふだん着舞」が表向きにスタックされている場合、コストが0になる。
イラストいのうえとみい
コメント いや、ちょっぷは舞の技だろ? ともあれちょっぷのツッコミを受けた舞は、つい箸を滑らせてウィンナーを落としてしまいます。
「……たこさんウィンナー……」
地面に落ちたウィンナーを見て、そんなことを言いつつ拗ねたような視線でじっと見つめてくる舞。
「祐一が落とした」
「俺か?」
「祐一のせい(じっ)」
 でも考えてみると、無頓着に床から拾ってそのまま食べそうになって、佐祐理さんにたしなめられるというのもすごくありそうな気がする。

 ともあれ、ちょっぷ。ちょっぷ一撃で[コスプレ会場]や[ファミリーレストラン]……あ、[学校の魔物]もやっつけられる(笑)。

 どんな奇跡にも入ってくるだけのポテンシャルを持った優良カード[エプロン真琴]。その能力+カード一枚補給のイベントですから、剣スートを使う奇跡なら当たり前に入ってくるカードでしょう。しかも[ふだん着舞]があるならタダで打てる。これは強い。

 ……ですが、[うぐぅ]の時に書いたように、このカードのために[ふだん着舞]を使うのかというと、やっぱり使わないんじゃないですかねぇ。たぶん[学校の制服]とのコンボ時にのみ考えればいいんじゃないでしょうか、そのボーナスは。


NO.227不意打ち
コストストール
能力お互いのプレイヤーは奇跡の1番上のカードをめくり、公開する。そのカードがキャラクターカードだった場合、そのカードをそのカードのオーナーの勝利ポイント置き場に置く。お互いのプレイヤーのめくったカードが両方ともキャラクターカードだった場合、バトル能力値の合計を比べ、その値の多いキャラクターカードをそのカードのオーナーの勝利ポイント置き場に置く。勝利ポイント置き場に置かれなかったカードは破棄される。
イラストhidali
コメント  お菓子のたっぷりと入った紙袋を抱えて雪道を歩く栞。大好きなお菓子ばかりを買ってきたはずなのに、なぜ彼女は笑顔でないのでしょうか? うつむき加減で足取りも重く、とぼとぼと歩く栞。
 どうして私は。どうして私は。
 そんな言葉ばかりが頭の中を渦巻き、浮かびそうになる涙をこらえながら、ゆっくりと病院への歩き慣れた道を周りも見ずに歩き続ける栞。
 どんっ。
 突如そんな音とともに、頭上へ雪の塊が落ちてきました。
 何が起こったのかまるで分からず、思わず地面にしゃがみ込んでまばたきを数回。そのまま頭の中を整理できずに体を固めていると、慌てた様子で男が栞の手を引いて起こしてくれました。
「お、おい、大丈夫か?」
「あ、……はい」
 混乱した頭で、それだけを答えるのが精一杯の栞。すると傍らで転んでいたらしい少女が立ち上がり、拗ねた口調で呟くように
「うぐぅ、祐一くん、ボクのことは心配してくれないの?」
「あゆは自業自得だろ」
「うぐぅ」
 そんなやりとりをしながらも、二人は表情豊かに栞のことを心配し、拗ね、だけど笑っています。
 どうして、どうしてこの人達はこんなに楽しそうに笑っているんだろう。
 ……どうして私は、それを見て泣きそうになっているんだろう。

 などとシナリオの後半を知っていればかなりメロウなシーンがモチーフなのですが、カードとしては実に「面白い」という形容がよく似合うカードです。まあ能力値の高いカードをデッキに満載しておいてバクチで使うという投げやりな使い方でもいいんですが、ここはやっぱり自分のデッキのトップカードを確定してから使うべきでしょう。分かりやすいのが[浴衣栞][占い師舞][スケッチブック]。

 また、相手のデッキの一番上が分かる状況で使うのもいい感じです。ベストパートナーはもちろん[アラビアン栞]。とりあえず相手のトップがキャラクターカードでなければ、何も考えずに使っても最悪引き分け。普通にキャラクターが40枚入ってるデッキなら3分の2の確率で勝利ポイントを得られます。

 もちろん自分のデッキと相手のデッキ、両方のトップが確定できる状況で使うのがいいに決まっているんですが、そうすると実質のコストが重くなってしまうので、どちらかが確定できればそれで充分と考えて使っちゃった方がいいんじゃないでしょうか。

 しかし、この手の勝利ポイントを直接得るカードって増えてきましたね。もしかしたらバトルを一切せずに勝利ポイントで勝つデッキが開発されるかもしれません。


NO.228食い逃げ
コスト羽・羽・羽
能力このカードをゲームから取り除く。
全てのプレイヤーは自分の全ての手札と全ての捨て札置き場に置かれているカードを奇跡の中に戻す。その後奇跡をシャッフルし、お互いのプレイヤーは自分の奇跡の上から5枚のカードを引き、手札に加える。現在行われているゲームにおいての「食い逃げ」は、どのプレイヤーが使用したかに関わらず1度しか効果を発動しない。
イラスト待村たかきゅ
コメント 食い逃げといえばあゆ、あゆといえば食い逃げ。異論のある方は?
 今日も今日とて、背中の羽をパタパタとはためかせながら元気に商店街を走り回るあゆ。手にはたいやきの袋を抱え、そこから一つ取り出したたい焼きを食べながら、後ろをちらちら気にしつつ全力疾走。
 それでは、商店街のみなさんに意見をうかがってみましょう。
「あゆちゃんの走り回る姿を見ると、ああ、もう冬なんだなぁって思いますね」(35才・店主)
「でもあの子、毎日次の日には謝りに来てるのよね。でもそれでまた毎日食い逃げしてるから……面白い子ですよねぇ」(44才・主婦)
 どうやら冬の風物詩らしいです、あゆの食い逃げ。

 さて能力ですが……どうしましょうかね、これ。ゲーム中一度しか使えないということで、もうどう使っていいのか見当もつかないカードとなりました。
 まず前提として、[パワー具現化]などのコストをなくす手段を使う、というのが最低条件です。なにしろコスト+このカードの4枚を払って5枚引くのでは、何が何だか分かりません。ではそうしたとして、これで引き直したカードで何をするか、です。

 自信ありませんが、[花嫁のヴェール]を使って[奇跡的再会]を打ちまくるエターナル系奇跡で使うんじゃないでしょうか。



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