茜系キャラクターは有利ですね。日頃喋らない分、ちょっと一言「羊羹、もう一切れいただけますか」と言えば、それだけでものすごく可愛く見える。ただこのエピソードで彼女は饒舌になったとありますが、その饒舌な会話を一行たりとも書いてないのはどういうわけなのでしょうか(「神は細部に宿りたもう」まあそこまではいかないとしても、こういう細部をおろそかにしない態度が必要に思います)。
このシナリオ最大の疑問点。なぜ、あの公園でなければならなかったのか? 家ではいけないのか? そしてオルゴールを聴くという行為は、彼女にとって何であるのか? 贖罪なのか? それとも思い出に浸るための行為なのか?
もっともその辺りの混沌をもってして彼女の精神状態を示していると解釈できなくもないですが、それを認めたとしても今度は形而下、現実として彼女の日常生活がどうなっているのか、という疑問が残ります。彼女が現在何歳なのか、話からも絵からも推測できませんが、少なくとも母と姉を失ってからかなりの年月が経っていると考えられます。その年月を、ああやって過ごしてきたのでしょうか? 学校は? 疑問は尽きない。