月宮あゆ

シナリオ評価7 / キャラ評価8

一言総評:辻褄はあってて勉強になったけど。


 困ったことにこのシナリオ、全く印象がありません。クリア順がラストだったってのも一因でしょうが、印象の強い栞と真琴はそれぞれ4・5番目だったし。
 覚えてない、その程度のシナリオだった……で片づけたい気分なんですが、そうもいきません。

 結局この話は描写不足。メインのエピソードはどれなんでしょうか? あゆとの別れが悲しいのか、そのことを忘れてしまっているのが悲しいのか。どっちつかずなんです。そしてどちらがメインであるとしても、充分な説明がなされている、とは思えません。
 というより、伏線を張って回収して、がきれいに決まっているだけで、面白いかどうかはそれと別次元の問題であることを考えて欲しかったです。つまり、いろんなことがきれいにはまってしっくりきたけど、じゃあ感動的か、と聞かれるとそれはどうだろう、というわけです。

 あゆのことを忘れていた主人公は悲しんでいるのか? 天使人形を見つけたとき、彼は何を考えたのか? 捨てていた過去に直面したとき、彼は何を考えたのか?
 そう、この話はあゆの話でなく「あゆと主人公の話」であるにもかかわらず、主人公のことが全くと言っていいほど掘り下げられていないのです。


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