気がついてみると、今年ももう11月。12月にビッグタイトルが2本出ることを考えると、もう冬コミの原稿を始めないといけないと思ってはいるものの、秋の味覚の誘惑に負けてばかりの自分の意志の弱さを思い知らされてしまう今日この頃ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか、葩稍あづさです。
……時候の挨拶、失敗。ともあれもはや冬。葩稍さんとしてはとても過ごしやすい季節となりました。冬は俺の季節かな。だって俺、一日の最高気温が15度を割ると1ターンの行動力が5ポイントアップするもん。
「どんな基準なんだ、それは」
「それぐらい過ごしやすいってことですよ」
と、もはや懐かしい匂いのするフレーズも飛び出そうってもんやね。
さて、その増えた行動力で今日は何をしたでしょうか? 答:『Innocent Eye's』を本格的に始めた。
やっとか。でも、いやあこれはいいわ。何がいいって、由梨奈ちゃんね。いや絶対この子、榊ちゃんと同じ遺伝子が入ってるって。猫が出てくると絶対噛まれるんだもん。きっと猫が集まる小径になんか行こうものなら、一声に襲いかかられるわけですよ。研究所っていう閉鎖空間の物語だから、定吉さんみたいな寛容な生き物もいないだろうしなぁ。まあこれから物語が終わるまで何回噛まれるのか楽しみでございます。
でも本命は紫音ね。紫音。だって主人公のこと「お兄ちゃん」って呼ぶしー、フリルひらひらの服だしー。ときどき残酷なとこもちょっとポイント高いかも。だって子供だもんな。
そんなわけで、本日の話題は漫画でございます。まず「ビューティフル」な漫画が終わりました。『バード』(青山広美)ね。……うー、久しぶりに無意味に熱い麻雀漫画だと思ったのにぃ。いや無闇に熱い漫画だったんですけど、この漫画なら「あんたの背中がすすけてるぜ」「ああ、俺の暗刻はそこにある」に続く名言を生み出してくれるかと思ったのに。同じ作者の『トーキョーゲーム』にあった名言「迷ったときは常に高目へ向かえ」(麻雀漫画でこの言葉)ほどのインパクトある言葉には巡り会えませんでした。残念。
『Kanonプレミアムストーリーズ』(エニックス)。まあ要するによくあるアンソロジーもの。とりあえず藤野もやむが描いてるというだけで俺的には買いなのですが、どういうわけかマイハニー栞の出番がほとんどなかったんで残念。つーか、栞だけ出番が異様に少ないんですが、これは何かの陰謀なのでしょうか? 佐祐理さんより出番が少ないの。
まあフツーのよくあるアンソロジーなんで、そういうのが好きな人はどうぞ。こういう本として見れば平均以上には面白いし、キャラクターも崩れてないし、栞以外の4人は均等に出てますし。ええ、栞以外はねぇ……フゥ。
文化の日でございます。日本全国津々浦々の学校ではきっと文化祭や学園祭の類が行われてるのでしょう、そんな日。読売新聞によると「お父さんがモモヒキを履く日」という定義だったりもして、そうかもう冬なんだよなあとしみじみ感じさせてくれたりもする、そんな日。
とはいえ葩稍さん、そんな日だからといって別に文化的なことをしたかといえばそうでもなく、ただ夜勤明けで眠いよー眠いよーなどと言いつつボンヤリしてました。
で、ボンヤリしつつ新聞を読む。ほほう、外様知事であるところの田中康夫知事、頑張ってますねえ。小学校を訪ねていろいろとお話をしたようです。名刺を折られたダメージからは立ち直ったのかな? いや名刺折られた事件、大人げないというかなんというか。あとで謝るぐらいならやらなきゃいいのにね。
それともあの人は逆に策士なのか。だってテレビカメラが目の前にあればその出来事は報道されるわけであって、このあと彼がクビになったら(実際の理由はなんであれ)世間はそれの意趣返しだと思うもんね。知事としての度量の広さが疑われるってとこか。
……でも、何に対しても寛容なだけの人間というのも、それはそれで困る気がしないでもない。そんなことをつらつらと考えてみた文化の日でした。
徳島行ってきまーす。帰宅予定は11/6の朝。そんなわけですんで11/4と11/5のひがわり娘はお休みでございます。この一文を11/4の分だって言ったら怒るかな、やっぱ。
そんなわけで徳島から帰ってきました。で、本日の話題は徳島へ向かうバスの中で読んだ本のこと。……いや、徳島で人と会った話をしたって、それが誰だか分からない人にはつまらないでしょ。
徳間デュアル文庫ってのが創刊されたんですわ。言い換えると徳間書店のSF文庫。徳間文庫がSFに弱いのは知ってる人は知ってる事実だけど、それをカバーするべくSFだけを独立して文庫化。
まあ、はっきり言って『銀河英雄伝説』(田中芳樹)をもう一度文庫化したいがゆえの創刊みたいなものなんですがね。これで何度目の文庫化だよ銀英伝。
さてその銀英伝、全10巻なのですが今回の文庫化はどうも全20巻になる模様。いや書き下ろしエピソードじゃなくて、単に1冊を2冊に分けただけっぽいです。1巻が『黎明編・上』2巻が『黎明編・下』だもんな。中を読んだら、ちゃんと2巻でアムリッツアをやってたし。
でも気になるのは、量が少ない巻もちゃんと2冊になるのだろうか? 具体的には、新書版での9巻。本自体も薄いし、よくよく見ると字が大きい。第一この話を2冊に分けるって、どこで切るんだよ。下巻は戦闘だけか? そういえば4巻も薄いよね。
ま、ともあれ銀英伝は銀英伝。デュアル文庫の他の本に目を向けると、新井素子や夢枕獏、大原まり子といった大御所の本にくわえ、上遠野浩平(『ブギーポップは笑わない』ってご存じかな?)のような新鋭の書き下ろし。とくに新井素子の『ラビリンス』が文庫化というのはありがたい話であります。いや徳間文庫に入ってはいたんですけど、徳間文庫ってちょっと地味なんだよなあ。それに正直なところ新井素子という作家は、普通の文庫よりもこういうティーン向けの文庫に入っているほうが正しい気がする。
ともあれそれはそれ、このデュアル文庫の俺的な目玉は『おもいでエマノン』(梶尾真治)の文庫化であります。そう、カジシンといえばこれか『サラマンダー殲滅』『ドグラ・マグロ』(後日追記・『ドグマ=マ・グロ』が正式名称でした。2年前に引っ越して以来開けてない段ボールの中にある本なもので、確認とれなかったなり)、あるいは短編かというほどの代表作であるところの、『おもいでエマノン』であります。もしかしてこれが初の文庫化か? ――というわけで、明日へ続く。
SFと書いて「すこし不思議」と読むのは、藤子F不二夫だったか。スペースオペラや小難しい科学考証だけがSFじゃない。ひとつだけ不思議な嘘を設定して、それを許すような世界を創りあげた、すこし不思議な物語。SF。
『おもいでエマノン』(梶尾真治・徳間デュアル文庫)。この物語に設定された嘘は、「地球に生命体が生まれてから、全てのことを記憶している少女、エマノン」。
なぜ覚えている? それは当人にも分からない。
何のために覚えている? 誰にも分からない。
ただ言えることは、その記憶の重さを彼女自身が重荷に思っていること。どうしてこんな記憶が? なぜ私が? 分からないから、彼女は旅をする。何かに突き動かされるように、何かを探すようにあちこちをさすらう。
だけどなにも見つからない。誰も答など持っていない。彼女の心の中には出会った人たちの思い出だけが薄雪のように積もり、その思い出だけを持って彼女はこれから先、うんざりするほどの長い長い時を過ごしていく。これからも彼女は誰かと出会い、別れ、忘れることもできずに悠久の時を過ごしていく。
そんな、すこし不思議で切ない物語。「切ない」という言葉はこういう物語のためにあるんだろうなぁ、などとしみじみ思った次第であります。なるほど、この短編連作を描いたという事実だけで「梶尾真治」という名前が日本SF史に刻まれてしかるべきだと、そんなことも感じてみたり。
……それでこれね、今年最大の話題作肌ゲーを思い出しちゃうんだよなぁ。つーか、エマノンを読んであれをプレイした人ってどんな感想持ったんだろう? すっごい気になる。
私の愛車のカーステレオ君、左側の音声が出ないという現象は知る人ぞ知る事実でありますが、このたび理由がはっきりしました。
左のスピーカーがない。
うわぁ。
ともかくそんなわけで我が愛車で音楽など聴きますと、曲によってはまともに聞こえません。たとえばビートルズの曲でドラムが全部左パートでしか鳴らないってのがありますが(まあビートルズに限らずいっぱいあると思うけど)、それなんか妙に淋しい曲に聞こえることでしょうね。
あと気になるのが、漫才のテープね。いや世の中には、右のパートがツッコミで左のパートがボケだってテープがあるらしいんですよ。それを右パートだけ聞くとどうなるか。
「あんさん、さかさまでんがな」
「それを言うなら鯉のぼりでっしゃろ」
「どんな金魚やねん」
などと、ツッコミの端々からボケの内容を予想する。で、カラオケのごとくタイミングよくボケをしていくわけでして……面白いかも。
カラオケってのは歌手になった気分が味わえるものだけど、これだと自分がボケになった気分が味わえるかもしれないね。それをどれだけの人がやりたいのかはともかく。
『ラブひな』が終わるという風の噂を聞いて、まあ最終回ぐらいは看取ってやるかとマガジンを立ち読み。
筋が分からないのは、もう自業自得だ仕方ない。つーか、ラブひなにストーリーがあるとは初耳だぞおい。まあなんにせよ、ラブひなはラブひなでした。ヘタレ男景太郎の物語なんで、景太郎がヘタレでなくなった時点で終わるのが筋の通った話であります。まあ今でも間抜けではあるんですが、だいぶカッコよくなったんじゃないのかな? あれでも。それになるとの関係もなんとなくはっきりしたっぽいし、物語としてはちゃんと完結したんでしょう。きっと。
でもなんか知らないけど終わってないんだよね。なんだか「第2部・激闘編」に突入って感じ。今週号のラストシーンはなんとなく象徴的っぽいから、あれでFinマークにしてもよかったと思うんだけどなぁ。『優&魅衣』みたいで(古っ)。ま、とりあえず猫好きキャラの登場っぽいんで、それなり程度に期待しておきます。(……また、あの猫をスウが食べたがるってネタを連発するんだろうなぁ)
どーなってるんだろうな、フレームページの方のサーバー。昨日の現象は、どうも「http://etc.room.ne.jp/~sawady/云々」って指定だとダメで「http://hyper3.amuser-net.ne.jp/~sawady/云々」って指定だとOKだという変な現象だったようです。ま、読者さんには原因がなんであれ関係ないんでパス。これからも何かあったら非フレームの方から入るってことで。掲示板も昔のがまだ残ってるしね。そんなサーバーやめちまえって? ……だって三ヶ月分料金前払い済みなんだもん……
さて本日の話題。最近コンビニへ行くと、本のコーナーに380円ぐらいで昔の漫画が置いてあるじゃないですか。『MASTERキートン』とか『人間交差点』とか。いや昔のに限らないのかな? 『風の大地』ってまだ連載続いてるんだけどなぁ。
ともあれ、そのシリーズにこのたび『庖丁人味平』が出ました。内容はその名が示すとおりに料理人もの。『美味しんぼ』とかよりも『将太の寿司』『鉄鍋のジャン』なんかにベクトルが近い、料理人トーナメントがあるタイプの漫画ですね。
さてこの漫画、私も実物を読んだわけじゃないんですが、どうも以下のようなエピソードがあるようです(たぶん話に尾ひれがついていますので、そのつもりで)。
白熱した料理対決。ライバルの出した料理は、味平のそれよりもあらゆる面で上を行っていた。味平も秘策の限りを尽くすものの、どうしてもその壁を越えることができない。
相手の手の内が分からず、タイムアップ。そして審査……というところで、警官登場。 警官? 警察がなんの用だ。訝しがる人たちの前で警官は対戦相手を逮捕してしまう。
驚愕する味平たち。なんと、対戦相手が料理の味つけに使用していたものに麻薬が混じっていたとか。
そして手錠をつけられ去っていく好敵手の背中を見送り、味平のモノローグ。
「俺は試合には勝ったが、勝負には負けた」
……読みてぇ! すっげー読みてえよ庖丁人味平。
ポップンミュージック4のコンシューマー版サントラが出てたので、早速ゲット。内容はアーケード版サントラの曲がほぼ全曲入ってた。おいおい。これでパワーフォーク2のロングバージョンが入っていれば(存在するらしいんだよなぁ、そのバージョン)言うことなしなんだが、まあいいや。
しかし聞いていると、クラシック4がこの世のものとは思えない難易度が予想されるんですよ。ビートマニアで言うところの「Skaの滝・ユーロの滝」以上の連打力が必要になりそうな曲で、それをポップンコントローラー使用。どんな人間がクリアできるのだろうか。
さてさてそれは脇に置いておきまして、ピンズバッチというものがあるじゃないですか。300円のガチャガチャ(って全国共通の呼び名だよな)の景品でピンズバッチ。Kanonだのシスタープリンセスだののバッチがあるわけですが……『まほろまちっく』(ぢたま某・GUMコミック)のピンズが出てました。
え? 『まほろまちっく』知らない? 簡単に言うと「ジャンル:女神さま」。具体的には、ひとりぼっちで淋しい暮らしをしている男のところに同居人の女の子登場ってやつね。で、この漫画の場合その同居人はメイドさんで、さらに言うと引退した局地戦闘用アンドロイド。アンドロイドだからちょっとぐらい天然ぼけでも当然ですね、あはは。とまあ、そんなコメディ漫画。
ともあれいいかげん騙されてることに我々は気づくべきだと思いますが、ええやりましたともさ、300円投入してピンズをゲットしましたともさ。その結果、一発で俺的主役千鶴子ちゃんゲット。ええ主役ですともさ。作者のぢたま某もそう言ってたし、やっぱ色気より食い気のお子さまが主役なのですよ、そうは思いませんか皆様。……思わなければいいです。ええいいですともさ、ふんっだ、アナタって冷たい人なのね。
とうとう決定しましたね、エルフ最後の隠し球『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』がWindowsに移植決定。詳しくはELFのHP参照のこと。いやあれは素晴らしいゲームだった、最初の5パーセントぐらいのところで「するべきこと」が完全に喪失してしまうことを除けば。
結局のところ剣野はこれと『EVE』だけだという辛口評価もあるものの、その2本だけで肌ゲー史に大きく名を刻んでしかるべき人でしょ、彼は。ちょうど高橋龍也が『雫』『痕』の2本だけで充分だというのにそっくり。ほら、梶井基次郎だって『檸檬』だけだし、あみんだって『待つわ』だけでしょ? それと一緒。
暗号としては「白でした」と「ドナウ川近くの動物園では、ライオンがヒョウの檻に入り、出られなくなっています」のどちらが秀逸なのでしょうか。
まあそれはそれとして、最近、我が家の庭にはちっちゃなショベルカーが入っています。いや新居の下水工事のために置いてあるんですが、ともかくそのショベルカーが可愛いったらありゃしないんですよみなさん。たしかに普段大きなものがそのままのフォルムでちっちゃくなってる(軽自動車より小さいです)というのは、それだけで充分「可愛い」の要素を満たしています。しかしこのショベルカー、それに輪をかけて可愛い。
ちと話がそれますが、我が家は昔河原だったようなところに建っているものでして、ちょっと掘ればすぐに石が出てくるのですよ、それも大きいのが。どれぐらい大きいかというと、石屋さんに売れそうなぐらい大きいのも珍しくないというほど大きい。そのまま庭に置けば庭石になりそうなレベル。
で、そんなとんでもない地面をショベルカーは健気にガリガリと掘っていきます。しかし小さなショベルカーですから全く歯が立たない。はっきり言って、このショベルカーにあの地面は荷が勝ちすぎています。だけど一生懸命失敗を繰り返しながら掘り続けてまして、もしこの子に目があれば半泣きになって掘っていることでしょう。
決定。庭に置いてあるあのショベルカー、命名「由梨奈」。ええ、俺の中ではあのショベルカーは由梨奈です。これからも庭であのショベルカーを見るたびに「がんばれよ、由梨奈」と心の中で呟くことにします。
読売新聞の一面。森首相と副官房長官の阿部さんとの間にこんな感じのやりとりがあったらしいんですよ。
森「APECから帰ってきたら、もしかしたら席がないかもしれないな」
阿部「それなら総理は私と亡命ですね」
森「その時は防衛庁長官に頼んで救出して貰わんといかんな、ガハハ」
そしたらこれがどう伝わったのか、自民党の人が大慌てで電話をかけて
「内閣不信任決議案の採決前には絶対に止めるな」
なんて言われたとか。
……おちおち冗談も言えないんですなぁ、首相ともなっちゃうと。
つーかまあ、森さんは本当にAPECから帰ってきたら席がないかもしれないから、「その発言はシャレにならないです首相!」ってことなのかしらん。
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