ひがわり娘

2002年9月16日〜9月30日


混ぜるな危険。(9月17日)

 われわれが表向き装っているものこそ、われわれの実態にほかならない。だから、われわれは何のふりをするか、あらかじめ慎重に考えなくてはならない。
『母なる夜』(カート・ヴォネガットJr.)

 まあ、なんだ。『ゆめくみ』megami。俺の考える程度のことは最初からシナリオに折り込み済みなわけでして。
 あー困ったなぁ、「ゆめみは、現在の暮らしを失わないために、というよりも過去の生活に戻りたくないがために『お兄ちゃん』のことを好きなんだと思い込もうとしているのだ。自分でも気づかぬうちに」って予想を――というかこれって邪推のつもりで考えたんだが、もろにラストそれでゆめみが悩み込んじゃって。あー、どうしたもんかなぁ。邪推は邪推として楽しませてくれよぅ。

 ま、ともかく総評。あ、基本的にオールクリアしてます。CGもエンディングも埋まってないけど、ゆめみ・二人・くるみ・美人秘書の四周もすればいいでしょ?
 とにかく、ストーリーとセックスシーンが完全に遊離してる。これが最大の問題点。回想シーンでちょっとホロリときたあとにエロエロなシーンを見せられましても、そりゃ困るわけでして。
 パステルカラーのCG満載のゲームなんだから、明るく楽しいゲームにして欲しかったなぁ。こんな暗い話にするなら、エロシーンはもうちょっと手控えてくれなきゃ。
 はじるすのごとき明るくエッチなゲームは流行る、読み物として十分なクオリティを持つ暗い物語の肌ゲーもまた流行ってる。……だからといって無造作に混ぜたらこうなるわけですね。両方ともあまり味わえなく消化不良で終わる。
 評点6+。絵が気に入った人なら、安売りで検討する価値あり。

 ちょっとゆめくみについてはしばらく続けます。いや、この姉妹については好きなんでいっぱい書きたいんですよ。


ゆめくみは後まわし。(9月18日)

 小坂俊史がホームページを作ったようだ。→
 えーと、四コマ漫画家の人で、このコーナーの名前「ひがわり娘」のもとネタ漫画を描いてる人。ただしHPは日記だけ。

 でまあそれとは何の関係もない話なんですがね。まあ旬のネタだから触れといた方がいいでしょう、北朝鮮。

 そもそも、どうして国交正常化なんかしなきゃいけないんだろう? 日本にとってのメリットって何なんだろう? 何のための国交正常化なのか、という議論が全くなされないままで首相は会談に行っちゃったわけなんだよね。国交が正常化すれば北朝鮮の経済や民間人の生活レベルが向上するかと言えばしないだろうし、日本人の経済やその他いろいろにどんな影響を与えるかといえば、与えないも同然でしょう。行ってもメリットがないことが分かりきってる事を行うために、時間と予算を費やす。いつから日本はそんな無駄が許される国家になったんだ?

 で、現在話題になってる拉致問題だけど。だいたい国交が正常化されたら拉致された人が帰ってくるかと言えば、帰ってくるはずなんかないんだよね。そんなの事前から分かり切ってたこと。それどころか、現実はどうなった? あれはどう考えても「生きてるといえば帰せと言われるに決まってる。帰った彼らは、いろいろ我々に不利益な証言をしてしまうだろう。ならば、その証言をされないようにすれるにはどうすればいい?」というシンプルな論法が展開されたようにしか見えないわけで。つまり結果と原因だけを抽出すれば「国交正常化しようとしたせいで、拉致された人が殺された」となるわけですよ。

 そこまでして北朝鮮と国交を持つべき理由って、何なんだろう。


主人公いらない論が進むとこうなる。美凪×みちる(リバあり)みたいなもの。(9月19日)

 ここで話を聞いて、『夏への扉』(ロバート・A・ハインライン/ハヤカワ文庫SF)を読み返したくなってみたり。あー、世間一般では感動の名作と呼ばれているが、俺的には小気味いい話という印象だったなぁ、なんてことを思い出したり。
 ついでに「♪フレッシュ! フレッシュ! フレッシュ! 夏の扉を開けて〜♪」なんてフレーズが連想されちゃうわけですわ。そしたらこんなページ発見。曲のバラ売りか。便利な世の中になったもんだ。『SWEET MEMORIES』は英語版同包だったらよかったんだけどね。
 で、『夏への扉』は……どこ行ったかなぁ……古本屋行けば100円だからまた買おうかな。

 さあ『ゆめくみ』megami前回否定的なことばっか書いてしまいましたが、それは要するにHシーンがあることに由来する問題でして。Hシーンを無視してスキップしつつプレイすればかなり評価が高くなります。何かが激しく間違ってる気もしますが。

 いや、つかね、くるみちゃんが可愛いんだよこれが! この子は本当にお姉ちゃんっ子で、日頃ずっとお姉ちゃんの後をチョコチョコとついて歩くような子。楽しいこと、嬉しいことがあったらお姉ちゃんと一緒に笑いたいし、悲しいことがあったらいつもお姉ちゃんがそこにいて慰めてくれることを嬉しく思ってる。
 お姉ちゃんが、お姉ちゃんが、お姉ちゃんが。本当にそんな子。本来なら主人公とラブラブになるゲームなのに、日常生活ではお姉ちゃんを頼るし、三人でご飯を食べれば「お姉ちゃん、おいしいね〜」という言葉が最初に出る。満面の笑顔で。主人公はなんだか居場所がない。
 ……いや、そこが可愛いんだってば!

 しかし、問題は主人公=お兄ちゃんに対して「お姉ちゃんがいい人って言ってるから、いい人なんだと思う」という論理で好意を持ってるってことでして。いや露骨にそうだから見てて微笑ましいというか苦笑するしかないというか(だからこそ、破瓜シーンは本当に嫌な気分になる。少なくともその時点ではそれ以上の感情もってないもん)。

 と、ここまで考えて思った。要するにこのゲームはゆめみを主人公にしてくるみとラブラブになるゲームにすればよかったのではないかと。すなわち「ゆめみ×くるみ」。それっぽく略して「ゆめ×くる」発音すると「ゆめくる」ちょっと言いづらいから、略し方を変えて「ゆめくみ」。バッチリ。
 いや絶対面白いってこれ。これならHシーンありでも何の問題もなし。むしろあるべきだろうこれは。悲しいことがあって泣いているくるみをギュッと抱きしめて頭を撫でて涙を拭いてあげて。

 それでも泣き止まないくるみと一緒にお風呂入ってみたり。

 添い寝とか。

 いや添い寝じゃ済まないだろうそれは。

『ゆめくみ番外編〜ゆめみとくるみのラブラブ絵日記』
 megamiの次回作は、こんなタイトルでファンディスクを作ればいいと思います。少なくとも俺は買うな。3本ぐらい。ああ、もちろんこの「ラブラブ」ってのはゆめみとくるみがラブラブってことな。


よくよく考えてみると。(9月21日)

 住民基本台帳だかなんだかの番号を記した葉書、うちに来てない気がする。ダイレクトメールと間違えて捨てたか?


むっちりむうにぃって同人作家さんがいてねぇ。『十兵衛ちゃん』ってアニメの原画やってた。(9月25日)

 ホビックスさんへ。『"Hello,World"』ニトロプラスの体験版、ありがとうございました。昨日無事に届きました。でも発売日が明日なので、正直言ってやる気が全くしません。どうしたらいいのでしょうか。

 ……つか、ハローワールドってなんかサイバーテロの話で、やっぱり今までのニトロプラス路線らしいよ。友達の友達がそう言ってた。


『ハッピー・バースディ』(角川書店)(9月28日)

 私葩稍あづさが心の師と仰ぐ小説家、新井素子が新刊を出していました。もちろん、読み終わるまであらゆるものがお預けになります。

 しかし、帯に書いてあったんだが「『おしまいの日』から10年『チグリスとユーフラテス』から3年」……こんなローペースなのに人気を保って活躍してる小説家って、日本じゃ新井素子だけなんじゃなかろか。
 ……下世話な話ではあるが、文筆で生活費を稼ぐ必要がないってのは強いよなぁ。


そんなに嫌なら見なきゃいいのにね。(9月30日)

 あずまんが大王のアニメが終わるんだよね。最終回だけでも見ておくか(そういう見方はやめい)。で、代わりにといってはなんですが『スパイラル〜推理の絆〜』(城平京・水野英多/エニックスガンガンコミックス)がアニメになります。や、全然時間とかチャンネルとか違うんですが、あずまんがが終わった翌日に始まるんで、まあ代わりといっていいんじゃないかと(よくない)

 で、ちょいと放映スケジュールとか調べてみたんだよね。→
 ……あのさ、第一話第1話が『踊り場の見えざる手』で第2話が『ウォード錠の密室』って……少年探偵編もやるんですか?
 あの辺って、信者の間でも「あれはなかったことにしよう」「なんか恥ずかしい台詞言ってるぞ歩」「今どき『名探偵みなを集めてさてと言い』もないだろ……」だなんて言われてるとこなのに。そして後々のストーリー的には要らない部分なのに。俺だってこの漫画を人に勧めるときは「2巻の途中まで、爆弾を解除する話が終わるまでは我慢してでも読んでくれ」って言ってるのに。
 なぜわざわざ死者に鞭打つような真似をしますかアニメスタッフ。

 それよりあれだよ、早いところ理緒ちゃんを出して、だ。それで何もない日常とか――犬に追いかけられて涙目になるとか、朝ごはんはパンだけでちょっと不健康(寝ぼすけさんなのかなぁ)とか、毎回最後の3分に「弟さんのお料理コーナー」をやるとか、そういう方向に展開させて欲しいものです。
 原作と中途半端に違う、変わり果てたスパイラルになってしまうぐらいなら思い切って完全な別物にするべきだ、そう思いませんか?

 そう、我々は心が狭いんだ! いい加減認よう!

 原作と違うところがあれば怒り、声のイメージが合ってないと投書し、髪の毛の配色が違うと言って悪口を触れ回る。それが原作ファンだ。いい加減認めよう。そしてアニメを見終わって「ああ、やっぱりダメだった」とむしろ安心する。それが原作ファン。認めろ!

 てなわけで、心が狭い私は原作ファンらしい言動を続けることにします。
 どうせ原作を無視しなきゃいけなくなるのがテレビアニメの定め。だったらいっそ完全に別物と割り切って作ったほうが面白くなりそうなのにね。ほら、セーラームーンとか赤ずきんチャチャみたく。


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