ひがわり娘

2001年9月1日〜9月15日


猫、にゃあ。(9月1日)(Written on 9/2)

 猫を料理するビデオっつーのが、今問題になってるらしい。死体画像満載のアングラサイトでもそーゆーのって問題になるんだねぇ。日頃人間の死体画像を見てる人が猫の死体はダメなのか。基準が分からん。

 でもそのサイトの管理者が言っている
神を恐れぬアジア人は、こんなに美しい動物に対して、どうしてこのようなことができるのだろうか。しかしきっと、インド人もわれわれに同じ思いを抱いているのではないか。牛がほふられるたびに涙を流すアメリカ人はいない……ビックマックを前にして泣いたことはあるかい?
ってのは、実に分かりやすい論理のすり替えですよね。ここで問題になっているのはその過程を画像として流すことへの是非なんだから。たとえば家畜が殺される過程を事細かに描写してるビデオがあったら、やっぱりそれを見た人は嫌な気分になるんじゃないかなぁ。加工された牛製品を見てそれを思い出すかは別問題だけど。

 そういえば『MASTERキートン』(勝鹿北星・浦沢直樹/小学館)にこんな一節があったっけ。
人間は、人間同士の殺し合いには冷淡だが、これが動物同士となると驚くほど高いヒューマニズムを発揮する
 だから動物を生物兵器あるいは安価な兵隊として利用できるようにすれば、戦争に反対する市民の声が充分な抑止力として働くはずだ、って論理なんですがね。んー、そもそも市民の声がどれぐらい戦争の抑止力になるのかって気がするなぁ。


猫、にゃあ。その2(9月2日)

 姪(2才)が、どうも私の部屋で見つけた「ねこさん」のカードをお気に入りらしい。

 ………………でじこ。

 どうするんだよおい、子供の情操教育にでじこってのはどんな影響与えるんだ? つーか、姪がでじこの口調を真似だしたらどうしましょうか。俺のせいなのかなぁ、その場合。

 いやでも今ちょっと冷静にでじこの絵を見返してるんだけど、これって普通の子供向けのキャラものとして見ても結構可愛いと言えるキャラクターなんじゃない? ぱっちりとした目、分かりやすい表情、フリフリと可愛らしい服。とはいえ、子供向けキャラものに重要な「シンプルなフォルム」という条件を満たしていないんですが(キティちゃんとか、ミッフィーとか。つまり子供が真似して描くのが可能なフォルムってのは割と重要らしい)。
 でもまあ、ともかく姪がでじこをお気に入りらしいんですよ。叔父としては何をすればいいのか判断に困るところですが、ここはとりあえず無責任にこんなお話を。

 姪ももう2才ですから、知恵がついてきています。で、アニメのビデオなんぞを借りるべく親に連れられてレンタル屋さんに行ったりするんですよね。
 で、アニメのコーナーには当然「ねこさん」のビデオがあるわけです。
 やっぱ借りたがるんだろうなぁ。見たがるんだろうなぁ。そんで親もでじこなんて知らないから普通に借りていって、一緒に見ちゃうんだろうなぁ。あの性格悪いキャラクターが主人公のアニメを。

 しかしある会社のマスコットキャラクターが、ものすごく性格悪いキャラクターだというのもすごい話ですよね。というわけで明日はこの点に関しての考察など。


猫、にゃあ。その3(9月3日)

 ゲーマーズのマスコットキャラクター、デ・ジ・キャラット。通称でじこ。このページを読むような方ならご存知でしょうが、この子がまた性格悪くてね。
 あるお店のマスコットキャラクターが、口の端をゆがめて「へっ、でじこの水着姿でオタクどものハートはばっちりとキャッチだにょ。プリントされた新製品をはじから順に買っていくがいいにょ」とのたまう、つまり商品を提供する側が顧客を指さして笑っている、などということが他の業種で考えられるでしょうか?

 ここからヲじるしの自虐感というか他者の反応を過剰に気にするとかそういった側面が見えてくるのですが、ここでは割愛。そんな今まで100万人ぐらい(数えたらだいたいそれぐらいだった)がやってきた議論をここでもう一度蒸し返すつもりなどありまへん。

 ともかく、その独自のキャラクターで人気を博してきたでじこ。ところがそのでじこに真っ向からぶつかるキャラクターが登場しました。
 肌ゲーのネット通販会社comike.com、そこのマスコットキャラクターのコムちゃん。そしてその子分格である、ミケちゃん。キャラクターとしてはコムちゃんは幼女で、ミケちゃんは黒猫……かな? だけどコムちゃんは語尾に「にゃの」をつけているので、明らかに猫を意識していると考えられます。
 さて、ここで第一ポイント。このコムちゃんは、comike.comの店長という設定です。ええ、幼女が店長ですよこの店。そしてこの子のCDというものがありまして、その一つに『春眠不覚暁にゃの』ってのがあるんですが、その歌詞を読むにこの幼女
「あー、春の風が心地よいにゃの」
なんて言って突然お散歩に出かけちゃうらしいです。店長が。だけどミケも慣れたもので
「お日様が沈む前に帰って、れす〜」
などと諦め模様。うむ、すごく猫っぽいですね。そしてお昼寝をしたり、帰ってきたときにたまたまミケが一休みしてたら思いっきり怒りだす。うむ、猫だ。そして性格の悪さはある種でじこを越えてるとも言えましょう。
 そんな幼女が店長をやってるcomike.com。現在『春眠不覚暁にゃの』サンプル版mp3のダウンロードサービスを行っております。録音スタッフ自ら「すごい歌になりました」と豪語する『春眠不覚暁にゃの』、よかったらみなさん聴いてみましょう。

 ところで前々から思ってたんですが、comike.comって株式会社コミックマーケットからは何にも言われないんですかね?


とりあえず速報で一言。(9月4日)

 大笑いしました。→

 ……すげえよ高橋直樹! アンタ漢だよ!

 もうちょっと詳しい話は、また本日の夜中に更新します。

……ごめん、寝ちゃった。


モラルとちびっ子好きの素敵な関係。(9月5日)

〜昨日までのあらすじ〜
 大笑いしました。→
 ……すげえよ高橋直樹! アンタ漢だよ!

 ととと、一度も面識のない方にあまり馴れ馴れしい言葉使っちゃいけませんね。言い換えましょう。
「すごいです高橋直樹さん! 貴方こそ漢ですよ!」
 ふう、グッドジョブ。(余計に失礼だぞ……)

 ともあれそんな実に素敵な夢を見たというお話を読みまして、ひとつ思いだした話があります。いえ、漫画なんですがね。
 ぢたま某というエロ漫画家の作品に、単行本に未収録の話があるといいます。実は私も友人Yから聞いただけなんで内容タイトルその他は分からないんですが、とにかくその話はひとことで言うと「モラリストのロリコンの話」。
 いえつまりですね、普通の男性ですしエロマンガ雑誌ですから、想像の中で好みの女性を脱がしてその後はヘッヘッヘとかそんなまあナニするわけです。しかしそこはモラリストなわけでして
「いや、そんな小さな子を脱がすなんてたとえ妄想の中でもするべきではない」
「じゃあどうするんだよ」
「この子は実は地球外生命体で、生まれてから500年経っている。したがって、脱がせて性交渉に及んだとしても何ら倫理に反することはない」
 で、安心して妄想に励むわけです。

 ……こういう人に対して「魂を重力に縛られた」って言い回しは正しいのかな。


たるとの魔法でどっかーんなんだから!(9月6日)

 『SNOW』のこのこみっくパーティの彩にしか見えない娘っ子が、どうもあんまん大好き少女とやらでその台詞に「あんまんは命の源だよ」なんてのがあるらしい。なるほど、肉まん少女ABに続いて今度はあんまん少女ですか。まあ女性にまんはつきものだしなグヘヘヘヘヘでおなじみ、葩稍あづさです。

 さて、最近は『フルーツバスケット』のアニメも原作で言えば3巻の辺りぐらいに突入してきたようで、アニメから入ってきた人たちも面白い面白いと言いながら見ておられるようです。まあつまらないと言いながら見る人もいないからそれでいいんですが……
「……読もう、読もうね、ちゃんとした原作。お願いだからそんな居堪れなくなるようなこと言わないで……!!」
などと言いたくなってしまうのは、原作から入った人の欲目なのでしょうか。いや女将さんが出てきたらそれはそれで見てみたいのですが。あの迫力はアニメの方が映えそうだな。

 で、『魔法少女猫たると』なるアニメを見たわけですよ。ネコミミ魔法使い少女のアニメらしいですが……えーとだな、『綿の国星』に「マリアの魔法でどっかーんなんだから!」を付け加えればだいたいあんな感じ、というアニメでした。『綿の国星』、懐かしいなぁ。あの頃のほわほわでもこもこな少女漫画はどこへ行ってしまったのでしょうか。


たとえば『エイケン』を探し回った日。(9月8日)

 本日、本屋で買ってきた本。

 あと適当に小説だったり古本だったり。

 てなわけで雑感いきましょう。
『ヘヴン2』。たしか前作、ひがわり娘で取り上げたことなかったっけ? ……あ、あったあった。って前は何も書いてないも同然ですね。えーと、核戦争の後でも図太く生き残っている人間のお話。ただし『北斗の拳』のように無法地帯になっているわけではなく、それなりに治安もあってそれなりに普通に生きていける……ファイナルファンタジー6あたりの世界観から魔法を引いた感じかなぁ。とにかくそんな世界で大戦前の失われた技術によって作られた超高性能人間型ロボットを手に入れた主人公。で、そのロボットを軸にして話が動いていく……あれだな、男臭い戦争エンターテイメント。なぜこれが花とゆめに連載されたのかワケが分かりませんが、ともかくそれが前作『ヘヴン』。で、そのロボットの誕生秘話を描いたのがこの『ヘヴン2』なのですが……面白い。遠藤淑子はやっぱりこういう男臭い話を描く方が似合ってると思うなぁ。まあ漫画家を始めてから16年ぐらい経ってるから、こういう腰の落ち着いたものを描いてもサマになるって部分もあるんだろうけどね。ぜひ前作とあわせて読みましょう。

 『NANASE』。てかこれ、知ってるひとは知っている筒井康隆の『七瀬ふたたび』を漫画化したものです。相手の思考を読める超能力者を描いた物語。個人的には『家族八景』の方が好きなんだけど、あれは今の時代じゃ通用しない部分が多いからね。……でもなぁ、『家族八景』を読んでいない人には七瀬の性格の根幹をなす「彼女の倫理にとって、正常な人間達の「願望」と「実行」の間には大きな隔たりを認めることが出来なかった。」(『家族八景』P131より)って部分が分かってもらえないんじゃないかなぁ。簡単に言うと、考えるだけで実行しなくても七瀬には分かるわけで、それによって彼女が傷ついたりもする。つまり願望した時点で彼女に対しては充分に罪深いことなのでありますよ。そこら辺が今ひとつ伝わらないんじゃないかなぁ。
 ま、ともかく1975年に発表された小説なのにいまだにファンがいっぱいいて、今ごろ漫画化される。面白いことは折り紙つきと考えていいんじゃないでしょうか。……原作の文庫は、古本屋に行けば100円で売ってますけどね。

 エイケンとあずまんがはいいよねぇ、別に。定番定番。


ありがとうな気持ちです。(9月10日)

 まず私信。9/10の朝ごろ、メーラーが壊れました。あぅ。データとかに損傷はないんですが、9/9の夜から9/10の朝方にかけて私にメールを送られた方は届いてない可能性が多分にあるので、すみませんが再度送り直して下さい。申し訳ない。

 さてそれはそれ。本日の話題は……ありがとう20,000hit! 10,000hitが今年の頭ぐらいですから、約8ヶ月で10,000hitしたことになるわけです。なのにコンテンツの中身はKanonTCGのことしか進行してないというのがすごく気になるんですが……もうここは日記系サイトだって言い張りましょうかねぇ。
 というわけで、日記系サイトていうかテキストサイト関連で色々と面白いページを紹介してみましょう。いや、テキストサイトそのものを紹介するんじゃなくてですね。たとえば




フォントいじり機





これであなたのサイトも一日100,000hitの世界へ!


 とか、テキストサイトの自己紹介で定番らしいテキストサイト管理人へ100の質問とか。
 おお、これは便利だ。よし、今日はこれに答えてスペースを潰すぞー!




 ……なんて思ったんですがね。よくよく考えてみると、質問が100。ひとつの質問にまあ私の脳味噌(そのスペックは、春日歩の1.5倍という驚異のスピードを誇ります)だから2分かかると考えましょう。
 2分かける100問イコール200分イコール3時間20分。
 そんな時間あるかボケェ!


更新できません。(9月11日)

 ごめん、今日はちょっとテレビ見させて。


そりゃセンチにもなるよ。not全国12股ギャルゲー。(9月13日)

 色々なことがありました。ありすぎなぐらい。
 これは私の昔からの性癖なんですが、実際に何が起こったのかそのものよりも、それに対して人がどんな反応をしたのかってことの方がすごく気になるのですよ。

 いろんな人がいました。いろんな人がいます。
 テレビで聞いたことを鸚鵡返しに言うにわか軍事評論家、可哀相可哀相と繰り返し言い続ける人、掲示板での発言が不謹慎だと片っ端から噛みつく人、自分があのビルにいたらどうだったろうと想像して青くなる人、さっそくこのテロをネタにしたspamメールを作成して発送する人、あえて不謹慎なことを言って剛胆さを示そうとしたけど失敗している人、本当に剛胆な人、「爆発の瞬間は見ましたでしょうか」というスタジオからの問いに「残念ながら見れませんでした」と答えた現地リポーター、経済の行方を心配する人、大リーグの行方を考える人、中東で万歳を叫ぶ人、アメリカで「2ndパールハーバー! ファッキンジャップ!」なんて叫ぶ人、悲しい曲を流すラジオ、アニメを流すテレビ東京、飛行機を操作してビルにぶつけて何点ってゲームを作る人、傍観者を気取る人、デマに踊らされる人、デマを流す人、寝不足の人、ニュースを録画する人、レンタルビデオを借りる人。
 みんながんばって!

 誰もが自分の人生を自分の足で歩きます。自分の価値観で物事を計り、自分の目で見て、自分の心で物事を感じます。大勢の人がいろんなことを考えて、いろんな行動をして、だからぶつかって、だけど仲良くなって、すれ違って、そうしてそうして世の中は人は人の群れは前に進んでいくわけです。

 ああ、本当に大勢の人がいるんだなぁ。それが、この事件――現在進行中のこの事件――を見た私の考えたことです。
 この巨大な出来事を見て得たことが、何千年前から分かり切っていた何の変哲もないただの事実。


でもこれも夢なんだよね。(9月15日)

 外的抑圧がかかると、このページの挙動ってすぐ不安定になりますね。どっかのOSみたいだ。

 さてさてみなさん、往年の週刊ジャンプ黄金期の一翼を担った漫画『ハイスクール!奇面組』という漫画をご存知でしょうか。ていうか知らない人間はもういいです。あの漫画がどんな漫画か説明するのは面倒を極めますんで。……ギャグ漫画を説明するってのもねぇ。
 ともあれ、奇面組。昨今の漫画リメイクブームに乗っかって、この漫画もまた少年ガンガン誌上にて見事復活を果たしました。タイトルは『フラッシュ!奇面組』(新沢基栄)。これでちょっと大人の漫画好きが懐かしさに釣られて思わずガンガンを買ってしまい、めでたく部数増ということになるのでしょうか。ともあれ私も当時は好きだったので、ちょっと期待して読んでみました。

 ……時代が変わるとここまで可哀相になるんだこの漫画……

 はっきり言うと、ものすごく時代遅れです。今の時代に通用する漫画じゃありません。奇面組の笑いを大雑把な言い方で乱暴にまとめると「普通の生活をしているところへ、突然奇面組がどアップで登場。うわー変な顔だゲラゲラゲラ」なわけです。……当時はもうちょっと色々な笑いのバリエーションがあった気もしもしますが、今回の話は完全にそれだけで押し通した感があります。
 この路線では漫☆画太郎とか浦安鉄筋家族とか、そーゆーさらに先を行っている漫画があるんですよね。でもそれでも一時代を築いた人だからもうちょっとなんか新しいギミックを用意して我々の目を楽しませてくれると思っていたのですが。いたのですが。

 でもま、昨今の漫画リメイクブームに乗った漫画ってのは、ほとんど当時と同じことしかやってませんからねぇ。
 それに考えてみると、リメイクブームでリメイクされている漫画の作者ってのは、ほぼ全員が一発屋の烙印を押されている人です。だからリメイクだからって新しいギミックを用意できるかというと……それほど器用な作家さんなら、そもそもそーゆー一発屋で終わることはなかったんですよね。

 やっぱり少年ガンガンは今のままの路線、同人おねーさま方に大人気な美形大集合漫画で押していった方がいいのではないかと。そーゆー漫画の方が、内容でも上行ってるんだから仕方ないと思うんだけどなぁ……


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